私の昔のブログより:
2008/12/20
フリーランス翻訳者の翻訳単価ってどれくらいなのか?
その世間相場を知りたいと思っていた矢先に、通訳翻訳ジャーナルに記事として掲載されているのを本屋の店頭で見つけ、即購入。
かなり昔に、この通訳翻訳ジャーナルを1年間定期購読した事があるが、内容が余り使えるところが無かったので、それっきり購入をやめていた。凄く久しぶりに購入した訳だが、こういう記事は本当に大助かりである(笑)
ざっと読んだが、うちの翻訳者さん達は、一応世間相場なんだと分っただけでも収穫だった。
それにしても、うちの長老に言わせると、翻訳料って何年も変わっていないらしい。物価上昇率並みに上昇してもよさそうだが、実際はずっと据え置きだとか・・・。産業翻訳の分野での一般の認知度はまだまだ低いのもあり、なかなか単価を引き上げられないのもあるのでしょうかね?
●選考ポイント●
さてさて、そんな事よりも、「翻訳者の求職活動 基礎知識」なる記事の方を面白く拝読させてもらった。
記事の中で「トライアルは時間をかけて訳したものなので、あまりあてにならない。むしろ職務経歴や翻訳実績をみれば、だいたいどの程度できるかわかる…という採用担当者もいる」と書かれていたが、私は「そっかぁ?」という感じ。私はトライアルのデキを重視していますね。
訳文を見れば、どういう思考と判断を経てその訳文に帰結したのかが、何となく理解できるのです。経験があるなしで訳出される言葉も変わり、その辺が見るポイントにもなります。
当然、スペルミスや文法ミスなどあれば、即NGなのは当たり前。少し調べれば解が見つかるのに、間違っているのもNGですよね。あとは専門用語を正しく訳出されている事、表現の適切さが見るポイントでしょうか。
履歴書上にどれほどの英語資格や英語経験/翻訳経験、学歴/就学歴を書かれても、訳文に現れなければ意味をなさないので、話し6割程度で頭にいれるようにしています。
企業内でオン・サイトや派遣社員として翻訳経験を持っている方もいますが、この経験をどう判断するかが少々曲者で、私が過去に仕事をさせてもらった翻訳派遣社員の方に聞くと、異口同音に過去に勤めたどの企業でも、自分達が翻訳した成果物にチェックが掛かった事がないとおっしゃる。つまり、ノーチェック。自分で高い意識を持って継続的に勉強している人でない限り、訳しっ放しで仕事を完結するから、自分達の翻訳レベルは上がらない事になります。
経歴上、翻訳の経験は確かにあるが、その翻訳技術のレベルが如何程のものか・・・それを把握するにはトライアルがキーになると考えているのです。それに仕事に対する意識も把握できますからね。