翻訳横丁の裏路地

We can do anything we want to do if we stick to it long enough.

翻訳会社関係各位:ご注意を

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外部委託する翻訳者を採用する際、履歴書/職務経歴書/CVの提出を受けて書類審査をすると思いますが、それらの書類に記載される「翻訳実績」に関し、複数の翻訳者が同じ内容の翻訳案件を複数件記載しているという状況が見られるそうです。

これは、翻訳実績があるかの如く見せかけるために、実績ではないものを実績として記載している可能性が否めません。

昨日、SNSや翻訳者コミュニティサイトに公開されている職務経歴書などを調べてみたところ、そういった記載をしている翻訳者が17名発見されました。案件と翻訳者の関係は以下の表のとおりです。(具体的な案件名の記載は避けます)

inproperCV

大型案件を複数名で分割して翻訳するケースがあるとはいうものの、この表にある状況は異常です。どこかで組織的にやっているのは間違いないだろうと思います。案件名称がまったく同じであったり、助詞を足したり引いたり、言葉を変えたり、一部英語にしたりと工夫が見られます。多分、同一名称を避けようとする意志が働いているものと想像しますが、これは、読み手を誤魔化そうとする意図だと感じずにはいられません。また、記載された案件自体、仕事として(報酬を得て)自分で行った翻訳案件である可能性は低いと思います。(業務実績でもなんでもない)

大手企業のホームページやマニュアルを手掛けているかの如く記載されていますので、書類審査時に項目のサンプリングを行い、事実であるか確認したほうが良いかもしれません。

記載されている案件いくつかには、名称にソースクライアントと思われる企業名が明確に書かれているのですが、守秘義務契約や業務委託契約上、問題なのではないかと非常に気になります。法務的知識(と意識)に乏しい翻訳者である可能性があり、業務情報を外部に漏洩する可能性がありますので、取引する上でリスクを感じます。この辺りも確認が必要だと思います。

ある特定の個人ひとりだけがやってしまったのであれば、その方の知識不足によるものだと判断できますが、これだけ多くの翻訳者が同じアプローチを取っているということから、意図的にやっているのは明らかですので、かなり悪質なものを感じます。

とりあえず、私のところでは、上記調査でわかった17名をブラックリストへ登録し、翻訳者応募があった際に引っ掛けるようにするとともに、記載された翻訳実績の項目すべてを、ネット検索し、重複の有無などを確認することにしました。

以上、怪しい応募資料には十分ご注意ください。

 

 

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作成者: Terry Saito

二足の草鞋を履く実務翻訳者です。某社で翻訳コーディネーター、社内翻訳者をやっていました。 詳細は、以下のURLよりどうぞ。 https://terrysaito.com/about/

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