翻訳横丁の裏路地

We can do anything we want to do if we stick to it long enough.


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【8月24日】UST放送「知っとこ!こういう翻訳会社」

UST放送「知っとこ!こういう翻訳会社」

とても久し振りのUSTREAM放送を以下の日程で行います。

日時:8月24日(土) 午後10時〜(最長2時間)

USTREAMチャンネル:翻訳横丁の裏路地

今回の放送内容は、7月17日に掲載した「【アンケート】こんな翻訳会社がいた!?」へ、色々な翻訳者さんから回答をいただきました。回答総数は40。具体的な事例ばかりを紹介いただきましたので、これらを取り上げつつ、一体、フリーランス翻訳者はどのように対応したらいいのか?という事を考察していきたいと思います。

今回、USTREAMを使用する目的は、番組と視聴者の間で Twitter を介していろいろな意見交換を行うためです。是非、Twitter から番組へ参加ください。

Twitter ハッシュタグ #usterry です。ツイートにこのタグを付けて質問、コメントを発信して下さい。


【3月17日】翻訳勉強会「十人十色」:座談会「仕事と子育ての両立」 #smmsmo

翻訳勉強会「十人十色」によるYouTube放送が、明日3月17日午後2時から行なわれます。

放送タイトル:座談会「仕事と子育ての両立」

  • 日時:3月17日(日) 14時~
  • 出演者:
    • Norikoさん、Tamamiさん、帽子屋さん(進行役)
    • (私は技術サポート)
  • 話題:タイトル通り、子供を抱えながら翻訳者として、社会人として、育児も仕事も両立していく事は大変な事。そんな苦労話や役立つ話しが聞けるかもしれません。

Twitterハッシュタグ #smmsmo を付けて、ツイッターにて参加ください。

Twitter ツイートログ

放送は http://www.youtube.com/user/terrysaitojp で行われいます。Ustreamではありません。YouTubeですのでお間違いのないようにお願い致します。


翻訳者インタビューを終えて

Twitter/Facebook で呼び掛けた「フリーランス翻訳者インタビュー」ですが、ありがたい事に多くの方からの申し出を頂き、2週間にわたり総勢10名の翻訳者さん達とSkypeを使ったインタビューをさせていただきました。

夜の遅い時間帯にも関わらず、貴重なお時間を頂いた翻訳者の皆様に、この場を借りて厚くお礼申し上げます。また、せっかく申し出を頂いたにも関わらず、当方の都合でインタビューを実現できなかった方々には、お詫び申し上げます。

さて、今回のインタビューでは多くの刺激と知識を頂きました。また、私のようなエージェントの立場の人間がどのような視点で何に気をつけ、翻訳者さん達と仕事をして行くべきかという知識を授かったと思います。

今後の予定としては、頂いた情報をベースに私が感じた事、考えた事をブログ記事としてシリーズ化して掲載して行くつもりです。勿論、Ustream 放送にも繋げて行くつもりです。第一回目として、今回はインタビューに参加いただいた翻訳者さん達のプロフィール情報をお知らせします。

今回、参加いただいた翻訳者さん達の性別と年齢層は左表のようになっています。

この内訳として、1名の方が中国語系、残りの方が英語系。また、1名はネイティヴの方です。翻訳者経験年数の平均は、男性が 12.5年(レンジ:6〜21年)、女性が 11年(レンジ:4〜20年)と、中堅〜ベテランまでの翻訳者さん達とのインタビューでした。

取扱分野は、特許翻訳(電子、通信、電気、機械、IT、コンピュータ)、技術翻訳(エネルギー、環境、原子力、IT、機械、製造業、交通)、医療翻訳、医薬翻訳、ビジネス翻訳(金融、投資、会計)、映像翻訳、法律翻訳、書籍翻訳等など、非常に幅広い分野で活躍されている翻訳者さん達でした。

概ね関東地区の翻訳者さん達ですが、何名かは地方翻訳者さん、もしくは地方での翻訳経験者もおられ、地方で仕事を獲得する上での苦労も感じ取る事ができました。

今回、私が意図してそうした訳ではありませんが、言語、地域、母国語、性別、年齢、取扱分野、翻訳経験年数が非常にバリエーションに富んだ組合せになり、それ故の貴重な情報をたくさんお聞きできたと思います。

今後のブログ記事の予定ですが、現段階で脳内にあるのは以下のような内容です。あくまで仮名称です。今後、増やして行く予定です。

  • 翻訳業界では取り扱いの多い英語を離れた別言語での翻訳業務の難しさ
  • 翻訳者のTwitter/SNS やネットコミュニティ使用における「意識すべき事」
  • 翻訳会社・エージェントへの苦言と提言
  • 翻訳者を対象とした「翻訳会社・エージェントの見極め方、選び方、交渉の仕方」
  • 「レート交渉の考え方」
  • 分野別に考える翻訳学校・通信教育の選び方
  • これから翻訳の世界に入ってくる貴方へ 〜自信ある自律した翻訳者であって欲しい〜

どこまで深く掘り下げられるか…は不明ですが、インタビューを通じ、また終えて、頭に残った事項から考えている内容は、このようなものです。今後、記事をアップして行きますので、宜しくお願いします。


フリーランス翻訳者の年収アンケート結果

先月末に私のブログでアンケートを採った「フリーランス翻訳者の年収」に関して、投票が落ち着きましたので打ち切って結果をまとめてみました。

  • 投票総数:66件
  • アンケート期間:2012年2月29日~2012年3月19日(20日間)
  • アンケート方式:ブログのアンケート機能( IPアドレスチェックによる重複投票禁止)

データは Google Doc で公開しましたので、以下のリンクで閲覧して下さい。

フリーランス翻訳者:年収アンケート結果

wagetable

wage

本来、詳細かつ正確な分析を行うためのデータを採るならば、投票者のプロフィール情報(専業・兼業、年齢、性別、経験年数、取扱分野、取引相手の種類等)も同時に採る必要がありますが、上記のデータは単純あるブログのアンケート機能を使ったものですので、データの取扱いには注意する必要があります。

このデータの性質を理解する上で、以下の点を理解しておいて下さい。

  • このデータはブログのアンケートの機能を使って採ったもの。
  • IPチェックによる重複チェックはされているが、同一人物多投票の可能性がある。
  • 不特定多数が投票出来る為、投票者が本当にフリーランス翻訳者かどうかは分からない。
  • 投票者が嘘の情報を投票している可能性がある。

色々なノイズが乗ったデータであるという事を前提としても、これらの情報を眺めていると、ある程度の傾向は把握出来るのではないかと思います。

2000万円以上が5件と多い点にかなりノイズが疑われますが、少なくともこの内の2件は私の知る翻訳者さんである事を理解していますので、全く嘘というデータではありません。

年収と言う点で考えると、兼業であるか専業であるかの影響を大きく受ける事になりますので、このデータでは切り分けができません。但し、見方として、専業の翻訳者さんの年収は自ずと分布の山の右側にある筈です。2000万円以上のデータを除いた残りの山において、右端にいるデータの一部は私の知る翻訳者さんである事も理解していますので、ある程度の信憑性を持っています。

専業・兼業の境目がどの辺りにあるのかが分かりませんが、少なくとも500万円辺りを中心として、それより上に専業翻訳者の年収は位置付いていると推測できます。

さて、あまり公に正確な数値は出せませんが、この話題が Twitter で盛り上がった時に、私のお付き合いのある翻訳者さんへの年間支払総額と翻訳手番などのデータに色々と前提を付け、仮にフル稼働している場合に推定される年収を逆算してみたのですが、概ね上記テーブルの 3~6 に入ってくるように推測されます。

以上、ひとつのイメージを掴む為のデータとしてご利用下さい。


敵を知る(翻訳と下請法)

フリーランスの通訳者さんや翻訳者さん達は、仕事を請ける相手が翻訳会社やエージェントであったり、クライアントからの直請であったり、さまざまな事でしょう。

仕事の受発注に絡んで、色々と問題ある話しを伝え聞いています。

ひとつ、気にしておいて欲しい事は、「下請法」というものの存在です。下請けとして働く者を守る法律ですから、自分の身を守るためにも少し勉強しておく方がいいと思います。

公正取引委員会 下請法ホームページ

この公正取引委員会のホームページには、下請法を理解する上で役に立つパンフレットが複数準備されているので、ダウンロードして読まれる事をお勧めします。

これらのパンフレットを読み、理解する上で必要と思われる情報を、以下に書いておきます。

発注する側である翻訳会社/エージェント/クライアントは「親事業者」、仕事を請けるフリーランス(個人事業主)の方々は「下請事業者」に該当します。また、フリーランスの方々は、資本金1,000万円以下の下請事業者に該当します。
翻訳は「情報成果物作成委託」に該当します。従って、下請法の適用を受ける親事業者は、資本金1,000万1円以上の事業者と言う事になります。

上記のホームページにあるパンフレットの中で「知るほどなるほど下請法」が分かりやすいかもしれません。

親事業者の義務と親事業者の禁止行為等が書かれています。例えば、義務の1つには、発注書面の交付があります。つまり、口頭発注はダメって事です。禁止行為には、代金の減額とか受領拒否などがあります。下請事業者側に責任がないのに、下請代金を発注後に下げるとか、発注の取り消しや納期の延期で受領を拒否するなどは禁止されています。

でも、どこかで聞いたような話ですよねぇ。

取引する相手が、資本金1千万1円以上かどうかという事を意識しておく事も大切なのでしょう。その上で、正しい運用をしているかどうかを見る事で、取引先の意識と質が判断できるかもしれません。