翻訳横丁の裏路地

We can do anything we want to do if we stick to it long enough.


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翻訳祭:ミニ講演会登壇報告

11月29日開催のJTF翻訳祭が終わりましたね。

今年、初めて企画された「ミニ講演会」。とても面白い試みだったと感じています。私はミニ講演会第2部に登壇したのですが、その枠で発表されたものを聞いていても、入れ替わり立ち替わり、いろいろな話が聞けてなかなか面白いなぁと思いました。講演時間10分という短さですが、発信したいメッセージを絞れば十分に伝えられるものです。

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新・翻訳力を鍛える本

すっかりご報告に出遅れ感がありますが、10月28日にイカロス出版より「新・翻訳力を鍛える本」が発売されました。

今回、「LESSON2 ミスをなくし品質を上げる」の「翻訳者がすべき「翻訳チェック」とは?」という記事で執筆協力いたしました。

昨年の翻訳祭の講演以来、あちこちでお話ししている翻訳チェックに関する内容の一部を記事にしていただきました。本来は自分で執筆したいところですが、あまりにも時間がなかったため、イカロス出版ご担当者のお手を煩わせる形になってしまいましたが、活字として残せたことは良かったと思います。

他の記事もとても読み応えがあり、手元に置いておきたい一冊ですね。

ぜひ、お買い求めください。


大阪でも「翻訳チェック」セミナー

昨年のJTF翻訳祭で講演して以来、あちこちで講演の機会をいただきました「翻訳チェック」に関するセミナーですが、この度、JTF関西セミナーとして来年1月に大阪にてお話しすることになりました。

日時:2018年1月26日(金) 14:00~
場所:大阪大学中之島センター

詳細情報とお申し込みは、JTFセミナー関西のウェブページよりお願いします。

この1年間で企業向け講演を含め、延べ600名を超える方々に聞いていただいたことになりますが、ほとんどが関東地区での開催でした。今回初めて、関西での開催となり、関西近県在住の翻訳関係者の皆様にも聞いていただけます。

講演内容は基本的に昨年の翻訳祭で講演した内容を踏襲し、その後の講演を経て修正した点や追加した点を盛り込んだ内容になります。「どの言語ですか?」といった質問をいただくのですが、翻訳チェックの具体的なやり方を説明するものではなく、翻訳チェックの位置付けや、チェックの性質の理解とそれに伴うチェック方法の考え方、アプローチの仕方などをお話しするものです。ただし、例として取り上げるものは、私が携わっている日英・英日となります。

なかなかお会いする機会のない関西の翻訳クラスタの皆さんにお会いできるのを楽しみにしています。


2件のコメント

翻訳したら勝手に対訳表

翻訳チェックに関するセミナーやWildLightセミナーでお伝えしていますが、私は必ず「対訳表」を作成して翻訳チェックを行っています。翻訳チェックでは、原稿文書と翻訳文書への視野を変化させてチェックを行いますが、対訳表のように原文と訳文を表にすることで細部のミスが認識しやすくなるからです。ただ、その効果を理解しながらも、対訳表作成は時間の掛かる作業という認識が強く、敬遠される方も多いようです。

以前、とあるセミナーの休憩時間に高橋聡さんと雑談をしていて、翻訳作業後に簡単に対訳表作成できてしまうワザを教えてもらったことがあります。既に記憶の彼方にあったこのワザですが、昨日、大阪ほんまかいのWildLight中級セミナーの休憩時間に、ある参加者の方と立ち話をしていて対訳表作成の話になり、ふとこのワザのことを思い出してお話ししたら非常に興味を示されたので、ブログ記事にしておくことにしました。

この方法は、どんな翻訳スタイルでも使えるものではなく、ワード上で原文パラグラフの下に訳文を打ち込んでいくような翻訳スタイルでのみ使えます。

方法は至極簡単で、原文パラグラフのお尻に何かマーク(セパレーター)になるものを入力し、それに続いて訳文を入力します(原文と訳文の間で改行してはいけない)。つまり、[原文]マーク[訳文]という組合せのパラグラフをどんどん作っていき、翻訳が完了したところでセパレーターをTABに置換して、最後にワードの表作成の「文字列を表にする」機能を使って対訳表にします。作業フロー例を書くと、以下のようになります。

  1. 原文パラグラフの最後の文字の後(改行の前)に「●●●●●」を入力し、続いて訳文を入力する。
    • こんな感じ…原文原文原文原文原文原文原文原文原文原文原文原文原文原文●●●●●訳文訳文訳文訳文訳文訳文訳文訳文訳文訳文訳文訳文訳文訳文
  2. すべての翻訳が完了したら、ワードの置換機能を使い「検索する文字列」に「●●●●●」を入力、「置換後の文字列」に「^t」を入力して、「すべて置換」を押す。すると「●●●●●」がTABに置換される。
  3. Ctrl+Aを押して文書全体を範囲指定し、[挿入]→[表]→[文字列を表にする]を選択する。(もしくは、WildLightの機能を使用する。その場合は、[アドイン]→[WildLight]→[辞書管理]→[TAB区切りテキストを表にする]を選択すると一発で対訳表になります。次のステップ4を行う必要はありません。)
  4. 列数を2、文字列区切りにタブを選択して、[OK]を押す。文字列を表にする

以上の手順で、原文と訳文が左右に並んだ対訳表が作成できます。

ほんまかいで質問された方は、原文と訳文の間に改行がないから見辛くなると仰ってましたが、そういう方は、上記手順1で「●●●●●」を入れた後、Shift + Enter を押してソフトリターンしてください。そして手順2の置換では、「あいまい検索(日)」のレ点を外し、「検索する文字列」には「●●●●●^l」を指定してください。

※この記事を公開後、Twitterで翻訳茶さんから以下の指摘を頂きました。

ソフトリターンではなく、通常の改行(ハードリターン)でも良いのでは?

その通りですね。その場合はこうなります。上記手順1で「●●●●●」を入れて改行してください。そして手順2の置換では、「あいまい検索(日)」のレ点を外し、「検索する文字列」には「●●●●●^p」を指定してください。

対訳表作成で一番時間の掛かるアライメントが省けることと、作成の手間も然程掛からないので、翻訳スタイルが合うなら試してみる価値はありますよ。

 


【再演】5/22日:誰も教えてくれない翻訳チェック

日本翻訳連盟の「標準スタイルガイド検討委員会」が2017年より「翻訳品質委員会」と名称を変更されました。それにともない、この委員会が企画するセミナーも「JTF翻訳品質セミナー」という名称になりました。

来る5月22日(月)に、この「JTF翻訳品質セミナー」の栄えある第一回ということで私が登壇させていただくことになりました。セミナー内容は、昨年の翻訳祭で講演した「誰も教えてくれない翻訳チェック~翻訳者にとっての翻訳チェックを考える~」を同じ内容で再演いたします。

2017年JTF翻訳品質セミナー

第1回セミナー  5月22日(月)10:00~12:00

誰も教えてくれない翻訳チェック~翻訳者にとっての翻訳チェックを考える~

昨年の翻訳祭で聴講できなかったという皆さんは、是非、この機会に参加をご検討いただけますようお願いいたします。

なお、定員がありますので、興味のある方はお急ぎ申込みをされた方が宜しいです。