翻訳横丁の裏路地

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【8月24日】UST放送「知っとこ!こういう翻訳会社」

UST放送「知っとこ!こういう翻訳会社」

とても久し振りのUSTREAM放送を以下の日程で行います。

日時:8月24日(土) 午後10時〜(最長2時間)

USTREAMチャンネル:翻訳横丁の裏路地

今回の放送内容は、7月17日に掲載した「【アンケート】こんな翻訳会社がいた!?」へ、色々な翻訳者さんから回答をいただきました。回答総数は40。具体的な事例ばかりを紹介いただきましたので、これらを取り上げつつ、一体、フリーランス翻訳者はどのように対応したらいいのか?という事を考察していきたいと思います。

今回、USTREAMを使用する目的は、番組と視聴者の間で Twitter を介していろいろな意見交換を行うためです。是非、Twitter から番組へ参加ください。

Twitter ハッシュタグ #usterry です。ツイートにこのタグを付けて質問、コメントを発信して下さい。

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【アンケート】こんな翻訳会社がいた!?

Twitterで「クライアントからトライアルを要求されたエージェントが、翻訳者に対して無償で翻訳を要求した」という内容のツイートが流れ、「有り得ない!」と色々な方がリツイートされてました。その流れで冗談で「こんな翻訳会社がいた」「こんな理不尽な事を要求された、言われた」のアンケートを採ったらどうだろう?というツイートをしたところ、同意する〜というツイートを複数頂きましたので、早速、実行に移したいと思います。

以下のフォームに記入して下さい。入力必須項目は、ニックネームと本文のみです。記入された情報は、私だけが閲覧出来ます。(公開されません)

頂いた情報を元にデータをまとめ、セミナーを開催するか、Ustream放送で皆さんに公開し、また議論をする機会を設けたいと思います。

Q:翻訳会社/エージェントから言われた、または指示されたこんな事あんな事、何でも結構ですので、理不尽だと思った事、おかしいと思った事を教えて下さい。勿論、これってどうなの?と判断できない事でも結構です。

〜〜〜〜

協力を宜しくお願い致します。


英語以外は苦労が絶えない?

うちの取扱言語で一番多いのは、圧倒的に「英語」。これは多分、他の翻訳会社でも同じ状況だろうと思います。国際共通語と言う位置付け故に当然の事だと考えますし、不況になると他言語の翻訳は止め、「取り敢えず英語へは翻訳しておく」と言うクライアントの発注の仕方から見ても、それが理解できます。

従って、英語以外の言語の翻訳取扱量はかなり少なく、その量も景気の影響を受け易い。二番目に取り扱いの多い中国語を除くと、ほぼ年間に数件と言うオーダーにまで落ちてしまいます。もっとも、これはうちのクライアントの特性によるものなので、一般的にそうであると言う事ではないですが、少なくとも言えるのは、英語以外の言語の翻訳取扱量は英語のそれより遥かに小さいと言う事です。

同時に、それらを取り扱える翻訳者はどれ位いるのだろう?と言う疑問が頭をもたげるのですが、私にはそれを知る術がありません。需要と供給のバランスがどのような状況かによって、その言語における翻訳者の環境が大きく違ってくるのだと思います。

今回の翻訳者インタビューで、有難い事に中国語系翻訳者の方とお話ができました。そこには、英語以外の言語で翻訳の仕事をする事の難しさのようなものを感じ取る事ができたと思います。また、自分自身の思い込みを是正できました。

中国語には中国語市場の独自な事情があり、例えば大陸の翻訳者と価格で戦って行かなくてはならない環境にあります。絶対量の少ない(と思われる)翻訳案件を、そう言った大陸の翻訳者と奪い合う図式にあると想像されます。そんな環境の中で、国内翻訳者の強みは何か?を考えると、やはり日本語ネイティブであると言う事でしょう。その特性を生かし、和訳を取り扱う事が強みになるのではないかと思います。

取扱分野に関しては、少し違う考え方でアプローチした方がいいようです。仕事量も翻訳者数も潤沢な英語であれば、ゼネラリストよりスペシャリストを目指す事で、他との優位性を出して仕事獲得へ繋げるアプローチとなりますが、仕事量が限られる言語においては、むしろ積極的にジェネラリストを目指して取り扱える分野の裾野を広げ、より多くの仕事獲得していく必要があるようです。

翻訳者としての仕事をする環境を考えると、この「取扱い量が少ない」と言う状況が、その言語の翻訳を買い手市場にしてしまい、色々な面において翻訳者さん達を苦しめているように感じます。それは、時にエージェント側の対応や態度に現れる事もあるでしょう。案件分野を選べない絶対量のなさ、レート面での大陸価格との競合などが、色々な点に現れてくるようです。レートの面もそうですし、案件の依頼の仕方や依頼の内容などもそうです。また、エージェントの対応では、納品後にレートを値切られたというような話も、その一端だと思います。

今回のインタビューで英語系以外の翻訳者さんとお話が出来た事は、私の意識/認識を是正する上で非常に有意義でした。私自身が日英・英日翻訳者である事から、英語翻訳の環境を物事を考える土台にしていて、英語以外の言語翻訳の環境に沿ったものの考え方が全く欠如している事に気づかされたからです。このブログ記事で何かしら問題提起やアドバイスが出来れば最高なのですが、「べき論」は出来ても現実を理解した話が全くできない…そういう状態だと気づかされました。今後はこの穴を埋めるべく、希少言語の翻訳者さん達にも色々と話を聞いていきたいと思います。


翻訳者インタビューを終えて

Twitter/Facebook で呼び掛けた「フリーランス翻訳者インタビュー」ですが、ありがたい事に多くの方からの申し出を頂き、2週間にわたり総勢10名の翻訳者さん達とSkypeを使ったインタビューをさせていただきました。

夜の遅い時間帯にも関わらず、貴重なお時間を頂いた翻訳者の皆様に、この場を借りて厚くお礼申し上げます。また、せっかく申し出を頂いたにも関わらず、当方の都合でインタビューを実現できなかった方々には、お詫び申し上げます。

さて、今回のインタビューでは多くの刺激と知識を頂きました。また、私のようなエージェントの立場の人間がどのような視点で何に気をつけ、翻訳者さん達と仕事をして行くべきかという知識を授かったと思います。

今後の予定としては、頂いた情報をベースに私が感じた事、考えた事をブログ記事としてシリーズ化して掲載して行くつもりです。勿論、Ustream 放送にも繋げて行くつもりです。第一回目として、今回はインタビューに参加いただいた翻訳者さん達のプロフィール情報をお知らせします。

今回、参加いただいた翻訳者さん達の性別と年齢層は左表のようになっています。

この内訳として、1名の方が中国語系、残りの方が英語系。また、1名はネイティヴの方です。翻訳者経験年数の平均は、男性が 12.5年(レンジ:6〜21年)、女性が 11年(レンジ:4〜20年)と、中堅〜ベテランまでの翻訳者さん達とのインタビューでした。

取扱分野は、特許翻訳(電子、通信、電気、機械、IT、コンピュータ)、技術翻訳(エネルギー、環境、原子力、IT、機械、製造業、交通)、医療翻訳、医薬翻訳、ビジネス翻訳(金融、投資、会計)、映像翻訳、法律翻訳、書籍翻訳等など、非常に幅広い分野で活躍されている翻訳者さん達でした。

概ね関東地区の翻訳者さん達ですが、何名かは地方翻訳者さん、もしくは地方での翻訳経験者もおられ、地方で仕事を獲得する上での苦労も感じ取る事ができました。

今回、私が意図してそうした訳ではありませんが、言語、地域、母国語、性別、年齢、取扱分野、翻訳経験年数が非常にバリエーションに富んだ組合せになり、それ故の貴重な情報をたくさんお聞きできたと思います。

今後のブログ記事の予定ですが、現段階で脳内にあるのは以下のような内容です。あくまで仮名称です。今後、増やして行く予定です。

  • 翻訳業界では取り扱いの多い英語を離れた別言語での翻訳業務の難しさ
  • 翻訳者のTwitter/SNS やネットコミュニティ使用における「意識すべき事」
  • 翻訳会社・エージェントへの苦言と提言
  • 翻訳者を対象とした「翻訳会社・エージェントの見極め方、選び方、交渉の仕方」
  • 「レート交渉の考え方」
  • 分野別に考える翻訳学校・通信教育の選び方
  • これから翻訳の世界に入ってくる貴方へ 〜自信ある自律した翻訳者であって欲しい〜

どこまで深く掘り下げられるか…は不明ですが、インタビューを通じ、また終えて、頭に残った事項から考えている内容は、このようなものです。今後、記事をアップして行きますので、宜しくお願いします。