翻訳横丁の裏路地

We can do anything we want to do if we stick to it long enough.


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通訳者の実力判断は如何に?

一昨日の通訳ネタの記事に頂いたコメントを拝読して、色々と考えさせられました。自戒の念を込め、恥を忍んで記事にしてみます。

通訳者さんの実力はどのように判断しているのか?

翻訳の場合はトライアルをし、また、実際に業務として翻訳して頂いた成果物をチェックする事である程度リアルタイムに実力を把握することが可能です。では、通訳はどうなの?…と考えてみると、はて?困った…と思うのです。

仕事の成果物を見る機会は全くなく、頼みはクライアントの評価のみ。
契約前の判断は、英語力は英検だのTOEIC等の情報や過去の職歴など。

じゃ、通訳力は??

通訳学校に行ったとか、通訳業務経験で判断するのみしかないように思う。

一体、通訳も扱う翻訳会社さんは、どのように実力判断をされているのだろうか?


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昨日の会議通訳を経て

昨日、突然依頼された米国企業との電話会議に通訳のサポートと言う立場で立ち会ってきた。

担当された通訳者さんは、他のある特定依頼元の通訳のみを担当されていて、技術分野も違うのだが、技術的な話には及ばないと言う前提でお願いした。

私としても、通訳者さんの通訳業務を初めから最後まで見るのは初めてだったので、とても興味深かった。

その通訳を通し、私の経験則と照らし合わせて感じた、こうすべきだな、こうした方がいいな?と思った事をまとめておく。

通訳は、人の語る言葉を、単に別言語に変換すると言う単純なものではない。

スピーチなり、プレゼンなり、会議なり、何がしかのイベントのコミュニケーションの一部として、そのイベントの機能を失わず、むしろそれを高めるべく通訳は機能する必要があると思う。

昨日感じた失敗例も上げ、羅列してみたい。

・会議前に会議に関する打合せがあるが(なければ要求する)、その場で会議に関する情報入手は勿論だが、どういうタイミングで通訳に入るかを確認しておく。
・またそれを会議出席者に事前通知して貰う。
・会議進行は誰がするのかを確認する。

概ね電話会議での通訳は逐次通訳となるが、どういうタイミングで通訳するかが、会議の進行に大きく影響する。

通訳慣れしているクライアントなら、彼らから通訳の入るタイミングを指定してくる事があるが、概ね、そう言う事を余りご存知ないクライアントが多いので、通訳側から積極的に確認した方がいいと思う。

昨日のケースでは、同通の勢いで、語り手が話している途中から通訳をされていたので、語り手の思考を遮断してしまっている事と、話の途中で相手側が話に食いつき、不要な質疑応答が発生し、会議の進行が行ったり来たりして、クライアントの思惑に沿わない進行に陥ってしまっていた。

会議における語り手の話す長さは、スピーチのような特別なコメント出しを行っている場合を除き、さほど長いものはないので、全てを話して貰い、意図確認して通訳しても遅くはない。
また、その語り手が話している途中で、他の会議出席者と議論になり、相手方に伝える内容が変わる事があるので、この通訳する間合いが会議進行にとって大切になる。

ただ、会議相手によってこの辺のアプローチは変わってくるので、やはり事前確認が欠かせない。

交渉戦略を気にしなくてはならない相手なのか、ざっくばらんに話せる相手なのかで遣り方は変わる。

・ミュートはされますか?どなたがされますか?

これは会議の開催元が気にすべき事で通訳者の責任範疇ではないと思うが、敢えて確認をしてあげる事は、プラスαの付加価値となるだろう。

昨日は全くミュートなし。こちらの話は相手に筒抜け。おまけに相手にはカタコトながら日本語を話してる方もいると言うのに、なんて自由なんだ!と感じた。

通訳は完璧なる言語変換機に徹すればいいと言う考え方もあるのかもしれない。ただ、人の介在するコミュニケーションの場に立つ通訳であるがこそ、担える役割もある筈。

言語変換を超えたコミュニケーションの通訳者、各種イベントの引き立て役と言う一歩踏み込んだ意識で、通訳と言う仕事を捉え、精進する事が大切なのではないか?と昨日の経験から思いました。それがまた、自身の差別化にも繋がるでしょう。


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100%マッチはマッチしてない

翻訳支援ソフトを使っていると、マッチ率100%のものが、自動でどんどんと訳文に置き換えられて行く様は、壮観で一種、気持ち良ささえ感じる。

そう思います?

取り扱う文書の種類によるのは勿論ですが、私は怖くて仕方ありません。

言葉をデータとして照合してマッチしてる…だけであって、コンテキストがマッチしてるかどうかは分からない。
(なので100%マッチでも確定させない設定などを意識的にしてみる)

意識面で言えば、盲目的に信じるのではなく、常に疑いを持つと言う事が大切。

得てしてツールと言うものは、使っているうちに目的を見失い、ツールを使う事を目的にしてしまいがち。

「100%だからノーチェックでOK」なんて間違っても考えてはいけないと思います。(勿論扱う文書によります)

今一度、自分の意識を正す意味で書いてみました。


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ソフトバンク株主総会に一般招待で行ってきた

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今日、東京国際フォーラムで行われたソフトバンク株式会社の第31回定期株主総会に行ってきました…と言っても、私はソフトバンクの株主ではありません。

Twitterで一般招待の募集へ応募して当選したのです。実は前回も応募したのですが、この度、念願かなっての参加となりました。私は今まで株主総会と言われるものに出た事がありませんので、人生初という事になります。

何故応募したのか?
それは、USTREAM による配信で孫正義社長のプレゼンは多く拝見していますが、現場での雰囲気はどうなのか?、USTREAMでは放送されない株主総会の質疑応答はどんな話がされているのか、一度、生で見聞きし、肌で感じてみたいと思っていたからです。

感想は、ソフトバンクの株主総会は「エンターティメント」だ、と言うこと。他は絶対にこんなやり方やこんな雰囲気ではない筈。

スティーブ・ジョブス氏のプレゼンの凄さは皆の認めるところですが、孫さんのプレゼンも素晴らしいと改めて思いました。緩急を付け、スピード感を与えた後の静寂とか、時にエモーショナルに強烈に語り掛ける。

プレゼンの上手さもあるのでしょうが、人を惹きつける何かが孫さんにはありますね。聞いているこちらが思わず涙でうるうるさせられるほど、感動させられる。株主(会場)との一体感みたいな感じもあり、なんだかとても不思議な感じを受けました。

質疑応答ではとても丁寧に誠実に返答されているのが印象的でした。「大ボラ」を潔く大ボラですと仰り、但し熱く強い想いがあると仰る。こういう所が魅力になってるのでしょう。

会場でしか感じ取れないものが多く有り、参加出来て良かったと思います。

ただ、全てが孫正義氏の能力と魅力で成り立っている様に思えてなりません。株主の質問に後継者問題が出ていましたが、孫さんの後の経営者では多分、同じスタイルにはならない。その時にソフトバンクの真価が問われるのかもしれません。

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追記6/24
一般招待で参加された人達の年齢層、性別は様々。女性も多く、また、学生さんのような若い方達も多く参加されていました。株主総会が進むに連れ、寝てしまっている若い人も見受けられました。一般参加ですので、目的は人それぞれなのでしょう。私はやはり経営数字の説明部分や事業展開の話には、興味を持って拝聴しました。

 


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チャンスに逃げず、立ち向かうという事

あるクライアントの元担当者A君とは、今は直接的な業務の繋がりは無くなったものの、事ある毎に英語の質問を受け、それに対してやりとりをするという仲なのだが、先日、同様に英語の質問を電話で受けている時の事だった。

「海外からくるお客様の前で業務の説明プレゼンを英語でやらないかって所長に言われて断っちゃいましたよ」とA君がポロリと漏らす。

それを聞いて、え!?…と思った訳です。

そもそも、所長クラスから直接指名で来た話を何故に断ったのか?
そんな指名を得る機会は多いわけではない。上にアピールできる大きなチャンスでもある。

彼にとって、そんなに高いハードルなのか?と思い、その後、あれこれと経緯話を聞き、そして彼の TOEIC スコアを聞いてみれば、一昔前の海外赴任経験者レベル。それを聞いて「多少ハードルは高いものの出来ないレベルぢゃ全然ない」と思ったのです。それに英語質問のやりとりで彼のレベルもなんとなく把握していた事と、そういうプレゼンは山の数ほど私自身がこなしてきたので、どの程度のレベルが要求されるのかも分かっていたから、「彼なら出来る」と踏んだわけです。

大きなお世話ながら彼に考え直すように説得しました。

  • 君なら問題なくできるレベルだと考える事。また、そんなに高いハードルではない事。
  • 日々の業務の中で、こんな変化はチャンスと考えるべきである。一生、今の仕事を続ける気か?
  • 上手くいっても失敗しても、人生初めて英語で海外顧客の前でプレゼンをしたという経験は変わらない。
  • その経験したという事が重要で、そこから更に次の事、新しい事が見えてくる。これがきっかけで、10年20年後に全然違う仕事をしている事になるかもしれない。
  • この仕事を断ったままだと、この先、所長から指名されるなんて事は二度とない。自分で門を閉ざす事になる。絶対無理なハードルなら仕方がないが、少し高いと思うレベルならば食らい付け!

大体、こんな趣旨の事を彼に話し、その場は電話を切りました。

人間、日々の繰り返しをしていると、異質なものが入ってくると拒絶する傾向があります。でも、それでは人生が回っていかない。ずっとそこに留まったままになる。いいえ、その状態が維持される訳ではなく、少しづつ精神面も含め悪化していくものです。

変化こそ、チャンスです。人生切り開くチャンスです。そう思って立ち向かうべきだと私は思います。

彼が何故断ったのか?、表向きは「英語に自信がない」というものでしたが真意は分かりません。「怖い」とか「面倒」とか色々考えて「変化」を拒んだのかもしれません。あるいは、失敗する事を恐れるがあまりに断ったのかもしれません。

今日(日付は昨日になるか)、たまたま観ていた「高校生レストラン」と言うドラマの中で先生が最後に言った言葉。

「負けて勝つ」

まさしく、これです。「負けた事に負けない」、負けた事をきっかけに次の一歩へ繋げる。だから、失敗したっていい、駄目でもともと精神でチャンスに立ち向かっていくべきです。

以前、通訳者さん達が通訳者になった経緯などを話す USTREAM 放送があり、その中で彼女達が言っていた言葉がとても印象的に記憶に残っています。

「当たって砕けてもいいから、多少レベルの高い仕事でも、仕事を取って、出来るだけの準備をして立ち向かう。そこで失敗して落ち込んでも、その経験を経ないと分からない事が山ほどある。そこで分かった自分の欠点を埋めるべく、また努力が出来るし、頑張ればいい」

概ね、こんな趣旨の事を話されていました。本当にその通りだと思います。何か少しでも違った明日を夢見るならば、少しでも自分の人生を心豊かなものにしたいならば、失敗なんて気にしないで、チャンスに敏感に反応して取り込んでいく。そういう意識が大切だと思います。

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上述の彼の顛末ですが、翌朝に電話を貰い、「仕事を受ける」と所長に話をしたと連絡を貰いました。そして一週間の準備期間の後、本番を迎え、無事に大役を果たしたようです。顛末記のメールを貰いましたが、顧客から質問が出された程、彼のプレゼンは伝わっていた様子。それに答えられない場面でも所長から「経験だから」と温かい言葉と共にサポートを貰えたようです。「この仕事を受けて良かったです」という言葉で締めくくられた彼のメールを読んで、本当に良かったと思いました。きっと、彼の中で何かが変わったものと思います。ちなみに、彼の作成したプレゼン資料と原稿は、私の方でもチェック/修正に協力させてもらいました。