翻訳横丁の裏路地

We can do anything we want to do if we stick to it long enough.


#JTF業界実態調査 にご協力を

一般社団法人 日本翻訳連盟(JTF)が、第7回の「翻訳・通訳業界の実態調査」を行っています。

前回調査まで業界調査委員会の活動に関わっておりましたが、活動を通じて感じたのは、当業界調査が、翻訳業界・通訳業界で唯一の業界団体による調査であること、そしてその調査結果である「翻訳通訳白書」が業界の実態と変化を知るうえで有益な情報源になっているということです。

(以前からそうですが)アンケートに協力すると、希望者には無料で調査結果がいただけます。私の場合、エージェントの立場で事業戦略を立てるうえで業界の実態を知りたいことがありますし、翻訳者の立場で業界の単価実態や分野傾向を知ることで、この先の仕事の戦略立てに役立てられるので、必ず入手するようにしています。

以下のURLより「翻訳・通訳業界の実態調査アンケート」にご協力いただけますとありがたいです。

翻訳・通訳業界の実態調査アンケート


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翻訳者かプログラマーか

長らく何も書いていないブログですが、久しぶりに、何か書いてみたいと思います。

そうですね、最近、ときどき頭の片隅にあって、時間があると思い返して考えていることがあるので、それを書いてみます。もちろん、私の浅はかな考えに基づくものですので、一笑に付していただければありがたいです。

それはそれは遠い昔のお話。仕事で大量の日本語文書を英文に、大量の英文書を日本語に書き換えなくてはならなくなったとき、プログラミングに覚えのある人間なら「単語の置換」をプログラムでやってしまえと自然に発想するでしょう。私も同じ発想で、辞書ファイルを参照して用語置換するプログラムを書き上げて使い始めたわけです。

プログラムの出力を利用して完成文を作り上げていくわけですが、作業を繰り返していくうちに人間というものは欲が出始め、品詞に関係なく、なんでもかんでも置換しようと工夫を始めるわけです。辞書を工夫したり、プログラムのアルゴリズムをいじったり、まぁ、プログラマーとしては楽しいひとときなわけですが、副詞だろうが形容詞だろうが、時には動詞まで何とかしようと試み始める。この辺りまで行くと、手段の目的化状態になりつつある。

出力を完成文に整える作業の中で、はたと気付くわけです。プログラムの出力が「邪魔くさい」と、完成文に行き着く思考の中で役に立っていないと、むしろ邪魔をして目障りだと気付くわけです。ここに気付くかどうかが翻訳者かプログラマーかの別れ道になるのでしょうか。結論として、解釈に揺れがない固有名詞以外は、置換しても思考の邪魔になるだけだと自ら学ぶわけです。

もし、気付かなかったら?

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好きな英語を追求していたら、 日本人の私が日→英専門の翻訳者になっていた

お友達の松本佳月さんが、電子書籍を出版されましたので、ご紹介します。

好きな英語を追求していたら、 日本人の私が日→英専門の翻訳者になっていた: 英語ネイティブじゃなくても、帰国子女じゃなくても 英訳を仕事にできますか?に対する私の答え

https://amzn.to/3ji3ZIt

しかし、タイトルが長げぇよ!(笑)
早速読了しましたが、途中、思い当たるエピソードが書かれていたので、笑いながら読ませていただきました(笑)

さて、このKindle本ですが、翻訳者を目指す方や翻訳のお仕事を始められたばかりの方にお勧めします。翻訳のお仕事に関して、比較的広い話題を取り扱っているので、参考になるところが多いのではないかと思います。

また、「日本人が英訳?」という疑問にも答えてくれるでしょう。私も英訳をします(というか、なぜか英訳の依頼ばかりなのです)。日本人がする英訳の強みがどこにあるのか、この電子本を読むと分かることでしょう。