翻訳横丁の裏路地

We can do anything we want to do if we stick to it long enough.


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基調講演してきました。(翻訳白書)

昨日は、日本翻訳連盟の定時社員総会でした。総会後の基調講演で、昨年実施した業界調査の報告として個人の部の講演を担当しました。

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Facebookページの宣伝効果とは

Facebookにページをお持ちの方はご存じだと思いますが、ページ投稿に「投稿を宣伝」というボタンが現れますよね。

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このボタンを押すと、その投稿を有償で宣伝できるのです。

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翻訳者登録制度説明会:参加報告

2017年5月31日に品川区立総合区民会館大ホールにて、翻訳者登録制度説明会が開催されましたので話を聞いてきました。この説明会は、4月17日に大阪で先に開催されましたが、SNSを通じてあまり反応が聞こえてこなかったので、どんな内容なのか気になっていました。ちなみにこの説明会は、日本規格協会、日本翻訳連盟、日本知的財産翻訳協会の共催という形になっています。

プログラムの内容は以下の通り。

  1. 開催あいさつ
    日本規格協会 理事長 揖斐敏夫
  2. 翻訳者登録制度の開始とこれからの翻訳業界
    日本翻訳連盟 代表理事・会長 東 郁男
  3. 特許翻訳業界の現状と求められる専門性について
    日本知的財産翻訳協会 常務理事・事務局長 浜田宗武
  4. ISO17100規格(翻訳サービスの要求事項)に基づく認証状況
    川村インターナショナル 取締役 森口功造
  5. 翻訳者資格登録の要件、申請手続き
    日本規格協会 翻訳者評価登録センター 塚本裕昭
  6. 全体質疑応答

以下に、メモしたところと記憶に残っているところから、制度に関する部分のみ箇条書きしておきます。私の理解のもとで書いていますので、間違いがあるかもしれません。その点を理解したうえでお読みください。 続きを読む


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企業内で Microsoft Wordの教育を

日々受領する翻訳案件。原稿のファイル形式にはいろいろなものがありますね。マイクロソフトオフィス製品がメインになりますが、ワード、エクセル、パワーポイント、そしてときどきPDFやHTMLなども原稿ファイルとして提供されることがあります。

そういった原稿を眺めていると、ワードで作成した方が遙かに効率的で、その後の文書管理や改訂もやりやすいだろうと思うものに出会います。例えば、翻訳者さんの間でときどき話題になるのは、エクセルシートを方眼紙のようにレイアウトして作成された文書や、パワーポイントを使って作成された文書などです。エクセルを使って規程書や仕様書を作成したものをよく見ますが、1頁が1シートになっていて、おまけに1文章が数セルにボキボキ折られて入力されている。文章の修正や追加が入れば、そのセル内の文字列を修正して行の長さを目視で合わせながら、セル間で文字をカットアンドペースト。さらに、章でも移動になるものなら、その章を他のシートへ移動して1頁の長さを揃えるために他の部分をさらに移動して、そしてさらに…といった具合に複数シートが修正の対象となったりします。また、画像を入れたいからと、わざわざパワーポイントを使って文書作成されているクライアントもいます。すべての文章がテキストボックスに入っているわけで、これも改訂が入ると大変更が必要となり、どちらも作成や改訂に「やたらと工数の掛かる」文書になります。

ワードで作成した方が効率的であるにも関わらず、エクセルやパワーポイントを使用して文書作成してしまう理由には以下のようなものがあるのでしょう。

  1. 昔のワープロ世代はワードが使いづらく感じていて、つい、エクセルやパワーポイントを使ってしまう。(最初から学ぶ気持ちがない。もう歳だし、新しいことが頭に入らないもん)
  2. ワードの使い方を知らない。学ばない。(学ぶべきものという意識もない。)
  3. スペースやタブ、そして文字を打ち込めば、とりあえず見た目は文書になるから、他の機能を知る必要がない。だから、ワードを学ぼうという気持ちにならない。(取りあえず使えてるからいいぢゃん)
  4. ワードを学ぶ機会が無い。(学ぶ必要性は認識してるけど、その機会がない。)
  5. 文書作成にルールがない。(何をやったって自由だ。好きなやり方でやる。)
  6. ライティングの教育がない。(別に行の途中で改行したってOKでしょ?)

もし、ワードの基本的な機能を知っていれば、こういった「やたら工数の掛かる」ファイル形式を選んで文書作成することもなく、ワードで作成されるのではないかと思うのです。

あるお客さんとこの件で議論をしたことがあります。将来、文書改訂があることを分かっている文書や、翻訳が必要となる文書ならば、目的に合わないエクセルやパワーポイントの使用は避けて、ワードによる文書作成がされるよう社内教育された方が良いですよとアドバイスしました。しかし、お話を伺ってみれば、企業内にマイクロソフト製品の研修制度を持っていても、エクセルやパワーポイントの研修はあってもワードの研修は無いのだそうです。このことは逆に捉えれば、企業内で文書作成や文書管理に掛かる工数(費用)を認識しておらず、また、そのことの重要性を認識していないということになります。結構、根の深い問題なのかもしれないと感じました。

企業内で文書を作成・管理する部門の方にお願いしたい。文書作成する全社員にワードの研修も是非受けさせて欲しい。もしくは受講できるワード研修を提供して欲しい。文書作成の工数が削減されるだろうし、改訂などによる管理工数も削減することでしょう。さらに翻訳に掛かる費用も安くなるはずです。是非、ご検討を。

 

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