12月18日、日本翻訳連盟の翻訳セミナーに登壇して参りました。
タイトルは「あなたの翻訳は大丈夫? ~翻訳者による品質保証を考える~」。
今回はセミナーの難しさを痛感。色々と勉強になりました。テーマが「品質」と、どうとでも取れてしまうものを題材とする難しさ。そう言えば2011年の翻訳祭で登壇した時も、今回と同じ苦しみを味わったのを、帰りの電車の中で思い出して苦笑いをしました。あの時もテーマは「品質」。但し、クライアント相手の話をしてくれという指定があり、掴み所のない話をした記憶があります。
今回はターゲットを、翻訳者中心に考えていたのですが、開催直前に受け取った参加者リストを見れば6割以上がエージェントの方。中身の軌道修正を試みたものの、それが却って中身をぼんやりしたものにしてしまったかもしれません。
セミナーの内容は、帽子屋さんが津田ってくれましたので、そのまとめをご覧ください。
このセミナーに先駆け、Facebook/Twitterを介して翻訳者/翻訳関係者の方に、「あなたの翻訳の品質保証について教えて下さい」と題したアンケートを取りました。その質問の内容は、以下の2点です。
- ご自身の翻訳品の品質を向上/保証する為に、何をされていますか?
- そのために、何かツールをお使いですか?
このアンケートに回答頂いた人の内訳は以下の通り。
フリーランス、社内を問わず、ほとんどが翻訳者とチェッカーの方でした。
設問に対する回答結果は、以下の通り。
翻訳者アンケートによる翻訳物チェック方法
Facebook/Twitter での募集によるアンケート(2014/11/25~12/08):回答者60名
チェックシート | |
自作チェックシートに基づくチェック(類似ミスチェック) | 漏れ防止 |
自己多重チェック | |
寝かせてからチェック | 客観性の演出 |
必ず印刷してチェック | 客観性の演出 |
訳文の音読 | 音感の利用・客観性の演出 |
機械読み上げチェック | 音感の利用・客観性の演出 |
チェック前の気分転換 | 客観性の演出 |
他者多重チェック | |
NDAに抵触しなければ家族に読んで貰う | 客観的視野 |
ネイティブチェックを入れる | プロの視野 |
チェック作業を外注する | プロの視野 |
支援ツール使用:Easy to Notice | |
ツールでチェック | 機械化・チェック支援 |
ワードの検索機能を使って訳文統一のチェック | 機械化・チェック支援 |
エージェント支給のチェックツール | 機械化・チェック支援 |
原稿と訳文をクロスチェックしマーカー付け(訳抜け防止) | Easy to Notice |
時制を色分けチェック | Easy to Notice |
機械化・自動化 | |
翻訳支援ツールのQA機能 | 機械化・自動化 |
翻訳者アンケートによる使用ツール
Facebook/Twitter での募集によるアンケート(2014/11/25~12/08):回答者:60名
以上、御参考です。