翻訳横丁の裏路地

We can do anything we want to do if we stick to it long enough.


JTF基調講演「時間管理術」を聴講してきた

6月9日に開催されたJTF総会 基調講演「佐々木かをりの時間管理術」を聴講してきました。

時間管理については、過去の仕事の経験を通じて作り上げた自分なりの方法を持っているのですが、そこへ新たな考えを持ち込めないか?と考えての参加です

失礼ながら、佐々木かをりさんも、アクションプランナーも全く知らず、予備知識なしでの聴講でした。

今回の講演時間が1時間程度。通常は3〜4時間のお話だそうで、かなり圧縮されたお話だったようです。「なぜ時間管理をするのか?」という考え方の部分がやはり大切で、その部分に重きを置かれ、講演時間の半分近い30分ほどを使って話されました。

自分を幸せにする時間管理、人生の脚本、というような発想は今まで全く持った事がなかったです。

具体的な時間管理術は、アクションプランナーを軸に外枠を話されましたが、基本的な考え方は、自分の今のやり方と同じ。その見せ方については一部取り入れたいと思いました。また、細々と役立つ情報をもらえました。

「約束管理」ではダメという話をされていましたが、そこはかなり前に卒業してるので、頷きながら話を聞きました。

予定を点ではなく線で捉えるという点は、私のやり方も同じ。平面に描写する事で空きを見える化するのも同じだけど、私のやり方は1日の空き総時間管理が目的なので、少しやり方が違うのです。

時間管理については、仕事の性格や中身によっても合う合わないがあるので、自分なりのやり方を生み出すのがいいと思います。

ただ、何もやっていないという人は、今回の講演で紹介のあったアクションプランナーをひとつの切り口にするのは悪くないと思いました。

講演の中の言葉で一番印象に残ったのは:

「自分を幸せにする責任」

という言葉です。自分を幸せにする責任があるという考え方は、とても勉強になりました。子供達にも伝えたい言葉です。


(参考)JTF翻訳ジャーナルの報告記事

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効率化の何が悪い!

先日、ネットを渡り歩いていたら、とある記事に目が留まりました。「世の中、効率化が持て囃され、右も左も効率化、効率化。人生にまでも効率化を持ちだす人がいる。果たして効率化は人を幸せにするのだろうか?」というような事が書かれていたと思います。

この記事を読んで咄嗟に頭に浮かんだのは、「この記事は、効率化で生まれたリソースの余裕を、どう使うかを理解していないから、こんな頓珍漢な問いに繋がってるんだ。」ということです。

生み出した余裕リソースを必要としない(使う充てがない)のなら、効率化なんてする必要はないですものね。

「効率」ってなんでしょう。新明解国語辞典には、こう書かれています。

【効率】
その事をするのに消費した労力や時間から見た、成果の程度。

つまり、効率化とは、効率を高くすることですから、投資する「労力」や「時間」に対する「成果」を高くすることです。簡単に言えば、一石二鳥、もしくは 半石一鳥にしてしまうということです。「手間」「お金」と「時間」を主たる効率化の対象として改善するのですから、当然、他の事に充当できる「時間」と「お金」をたくさん得ることができるわけです。

さて、この時間とお金、何に使います?

収入を得るために仕事をするというのも良いですし、日頃できない改善活動への投資に使うというのもいいでしょう。人生を豊かなものにするために、余暇に投資するのもいいでしょうし、何もしない日を一日作って、旅館で読書でもしながらボンヤリ一日過ごすのもいいですよね。効率化することと投資する事はセットで考えることが大切だと思います。仕事ばかりに投資しようと考えるから「効率化は人を幸せにするのか?」というような発想が生まれるのだと思います。それとも、一日ボンヤリする事は非効率だからと考えているから?でしょうか。積極的にボンヤリする時間を持つために、他を効率化するのです。幸せな人生のために。自分の時間の価値が高まります。

経験上、効率化って忙しいときの方が効率的に効率化できます(笑)。効率化のアプローチは「(1)同じ事を速くやる」「(2)方法を変えて速くする」「(3)やめてしまう」などいろいろありますが、私の場合は(3)を考え、(1)を行い(2)へ移行するという流れが多いように思います。
翻訳という仕事は、時期によって(?)仕事の量に山谷があり、忙しくなるとなかなか時間の融通が利かなくなります。効率化の検討を行うにはリソースが必要で、忙しいときはそのリソースを作り出せず、なかなか効率化を進められないものです。ただ、そういう多忙時期は業務上の問題点が具体的に認識できるようになり、効率化のネタをいくつも出せるようになります(問題意識がなければダメですが)。

私が今の仕事を始めた時は、まさにそのような状態でした。仕事に追われる状態ですから、効率化を検討する時間が全くありません。まずはきっちりしたタイムマネージメントを行い、そして(2)(3)を検討する時間を作り出すために (1) を必死で行いました。そして、1日に15分程度の時間を捻出し、その時間を使ってあれこれと効率化の検討をし、不要と思われた仕事を止めてしまったり、方法変更を検討して、そのための仕掛け作りをやっていきました。すると当然、効率化が進み、時間にさらに余裕が生まれてきます。これの繰り返しを続ければいいのです。結果的に、ひとりで取り扱える仕事量を1.5倍までアップする事ができました。もし、これがフリーランス翻訳者だとしたら、同じ時間で売り上げが1.5倍になるって事です。余暇は同じで収入が増える。人生楽しめそうではないですか(笑)

「効率化」を何か、人の心を貧しくするようなもの…という印象を持っている人もいるようだけど、私は全くそう思っていませんというお話でした。