先日、翻訳者さん達と話をしていて、恐ろしい話を聞いた。
ある翻訳エージェントが翻訳してくれる翻訳者を探すために、全ての登録翻訳者へ一斉メールにて原稿を送りつけてくると言うのだ。しかも、ファイルはパスワードが掛かっている訳でも無く、簡単に内容を閲覧出来てしまうらしい。
基本的に、情報のコピーは極力増やさず、必ずパスワードを掛けるなどの対応をするのが常識的対応だと思うのだが…。
想像してみて欲しい。1つしか存在しなかった情報ファイルが、メール一斉送信により大量のコピーがばら撒かれる事になる。いくら守秘義務契約を取り交わしているとは言え、わざわざ漏洩し易い環境を作っているようなもの。何かの取扱いミスで何処かに流失するかもしれない…そう言うリスクを増大させている。問題になったら訴えればいいとか、そう言う次元の問題とは全然違うと思うのだが。
こういう機密情報の取扱い方を見れば、そのエージェントの情報に対する意識と考え方が垣間見ることができると思う。更には個人情報の取り扱いがどうなっているのかと言う心配が浮上してきても、それは当然だと思う。翻訳者さん達の個人情報が、どう取り扱われているのか? 気軽にメール添付されて、あちこちに配布されているかもしれない。
他の翻訳エージェントに関する話では、メールのCCに打診する翻訳者さん達のメルアドを入れて送信してきたとか。CCに翻訳者さん達のメルアドがタダ漏れ状態になっている訳だ。
こう言うエージェントには、猛烈に抗議した方がいいと思う。
こんな情報セキュリティー意識の低い翻訳会社に、翻訳を依頼している企業は恐ろしくて仕方ないはず。値段ばかりに気を取られていないで、こういう運用面の安心も評価して貰いたいものだ。