昨日(2月9日)、日本翻訳者協会(JAT)主催の月例セミナー「マクロでWordをチューニング」を聴講してきました。
講師は Microsoft MVP for Word で、ブログ「みんなのワードマクロ」で有名な新田順也さんです。セミナー内容は以下のような内容でした。
- Wordのおせっかい機能と賢くつきあう方法
- ツールバーを自分好みにカスタマイズする
- WordマクロでWordをチューニングする
- フリーウェア(無料マクロ)でここまでできる!
- キーボードからWordマクロを実行
- Wordマクロの今後の展望
(新田さんのブログ「みんなのワードマクロ」から引用)
セミナーの中で紹介があったマクロ、書籍は以下の通りです。
- あのコマンドどこだっけ? for Office 2010
- 右クリックでGoogle!
- 【MWM】ショートカットとマクロ管理の「みんなのワードマクロ」
- 頻度のヒント
- 【ぱらぱら】一括置換による翻訳にて原文データを見ながら翻訳するためのマクロ
- 翻訳に役立つGoogle活用テクニック 安藤 進
- Google 英文ライティング: 英語がどんどん書けるようになる本
このセミナーで私が一番印象に残ったのは、「オートコレクト機能を全部オフにする」という点です。セミナーで新田さんは、口頭で明確には言及されませんでしたが、過去の彼のセミナーを聴いた経験から判断して、新田さんが良く仰っている「ワードを自分のコントロール下に置く」という考えに基づくものであると思います。
この考え方は、ワードをツールとして使用する(使用せざるを得ない?)翻訳者にとって、とても重要な考え方だと思います。少なくとも、AutoFormat や AutoCorrect なる「おせっかい機能」が、自分の意志とは全く関係ないところで、自分が行った作業を書き換えている事に、危機感を感じない意識は即刻、正すべきだと思います。
道具(ツール)は、自分が意図した通りの結果を生み出してくれるものが良いツールであり、意図した通りの結果が生まれるようにツールを整備する事が、プロフェッショナルでしょう。Auto機能は機械が「良きに計らって」くれるから〜と鵜呑みにして、その機能の意味も理解しないまま初期設定で使用する事は、あってはならないと思います。「私は正しく入力した筈なのに…」という翻訳事故が発生するかもしれません。決して自動化してくれる機能を否定している訳ではなく、その機能を理解した上で、自分の意志でその機能をオンにしているという意識が大切だと思うのです。
これを機会にワードの AutoFormat, AutoCorrect の機能を見直してみてはどうでしょうか?