翻訳横丁の裏路地

We can do anything we want to do if we stick to it long enough.


【報告】広島・大阪 十人十色勉強会

5月21日・22日に翻訳勉強会「十人十色」広島・大阪へ遠征して参りました。 広島と大阪の通翻クラスタの皆さんには大変お世話になりました。 会場確保や準備、その後の打ち上げ会の手配まで色々と手を尽くして下さり、本当にありがとうございました。 各地の通翻クラスタの連携の素晴らしさに感動した二日間でした。 各地で発表された内容は、私のYouTubeチャンネルに順次アップロードされていきますので、ご覧下さい。

YouTube Channel : Terry Saito

ここでは、私が一番印象に残った発表、即ち「私のひと押し」ビデオを以下に張り付けておきます。
@SHINHAM3さんによる「そこそこのIT翻訳者が過去、現在、未来についてそこそこ語ってみる」です。

@SHINHAM3さんとはオン茶会(オンラインお茶会)で色々とお話させて頂いた事があります。その時の話もSNS等で流れている考えとは少し違った、バランスのある話が聞け、故に何とか表に出てその話をして下さいよ?と@SHINHAM3さんに言っていたのです。今回、念願かなって十人十色でプレゼンをして頂く事になって、とても楽しみにしていました。内容的にオン茶会の時のお話を更に一歩進めたものだった事もあり、私にはとても感動的でした。IT翻訳をメインに仕事を展開されているようで、時に自虐的に、でも将来を意識して何をすべきなのかを問いかけてくれます。妙な偏りを持っている訳でもなくバランスのいい内容だと私は感じました。そして、「がんばらなくちゃ」という気持ちを持たせてくれます。

もうひとつ、印象に残ったプレゼンがあります。それは、広島でプレゼンされた @akoron1 さんの時間管理に関するプレゼンです。私も仕事柄、時間管理は厳しくやっている方ですが、@akoron1 さんの時間管理はもっと徹底していて、どういう事に時間が掛かっているか、その内容にも優先順位づけをして、もっとこのカテゴリーの時間を増やしたい…という方向性を判断できる管理をされています。

放送されなかった講演、まだビデオ化されていない講演については、Twitter ログが残っていますので、そこから内容をくみ取って下さい。

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さて、今回の十人十色の出張で感じたのは、広島も大阪も通翻クラスタは熱い!という事です。連携がとても良くて、みんなで十人十色の勉強会を作り上げてる感が強く、とても心地よいものでした。各地で十人十色のような通翻クラスタのグループができて交流や勉強会が深まっていくといいなぁと思います。いつも思う事ですが、ひとりで学ぶ事も確かにできるけれども限りがある。外的刺激による学びは、その速度も深さもモチベーションも大きくしてくれます。それに何かと引き籠りがちなフリーランス翻訳者ですから、こういった勉強会を機会に出掛けてみましょう。人と接してみましょう。良い気分転換にもなりますよね。

最後に、今回のイベントは今まで経験したイベントとは何かが違う感じを持っています。 @baldhatter さんが仰っていましたが、まさに「エポックメイキング」的なイベントだったと思います。これがひとつのきっかけとなり、ネットワークで繋がった通訳者・翻訳者のコミュニティがどんどん広がり、更にはネットワークにいない通翻関係者も巻き込んだ大きなうねりのようなものが生まれてくれればいいなぁと思います。

また機会があれば、出張十人十色勉強会を実現したいですね。

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通訳翻訳ジャーナル 2013年 7月号

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明日発売の通訳翻訳ジャーナル 2013年 7月号にて、「SNSを仕事に生かす」で記事を執筆させて頂きました。

私の拙い文章で誌面を汚しておりますが、興味がありましたら、是非お買い求めの上、ご覧下さい。知り合いの通訳者さんも執筆されたようです。SNSの使い方の参考になるでしょう。


企業は社内翻訳の在り方を考えるべし

以前から「社内翻訳者」を話題にするたびに、10年以上も前の私の経験から「社内翻訳では、翻訳物にチェックが入らないところが殆どであり、社内翻訳では翻訳力はつかない」とか「社内翻訳の経験は額面半分でしか受け取っていない」といった発言を繰り返ししているのですが、実際のところ、最近は状況も変わってきているのでは?、これは間違った発言なのでは?と心配していました。

最近、社内翻訳者の方々ともネットワークで繋がり、機会あるたびに「社内で翻訳したもののチェックは誰がやってるの?」という質問をしていますが、聞こえてくる回答は私が10年前に経験したものと余り変わりません。

「誰もチェックしていない」
「技術者がチェックしている(が技術的確認をしているだけ)」

こんな答えばかりです。稀に「ネイティブチェッカーがいてチェックしている」という話しが聞ける程度。

やはり、現在でも「社内翻訳された文書は内部チェックされずに最終読者に渡っている」と言う状況に変わりはないようです。

社内で流通させるだけの文書であれば、その質で許されるのだと思います。英語のできる人が訳を付けていればいい、英語になっていれば良い、という程度の取扱いでも良いのだと思います。

ところが、そういう前提は得てして一人歩きして、時と場合によっては無視され、前提にそぐわない対外文書の翻訳に使われたり、社外の人間の目に触れる文書に使われるケースもあるようです。

以前、こんな事がありました。ある企業の英語のホームページを見ていたら、スペルミスや文法間違いを発見。色々話を聞いてみると、英訳を社内翻訳者にさせたとのこと。その感覚と言うか、意識に愕然としたのを覚えています。

社内に翻訳者を抱えていれば外注する翻訳はない…と言う認識は、社内に潤沢に色々な分野を扱える翻訳者を抱えていない限り、間違いです。

社内翻訳者を抱える企業は、以下の認識を持って欲しいと思います。

・社内翻訳されたもののチェック機能を必ず持たせる。

訳しっ放しで完結している職場では、翻訳の質は上がらないです。また、そういう質の訳文が社員の目に常に触れる事は、会社全体の言語意識を低下させる事にも繋がります。
チェックがある事で相互刺激となり、質が高くなって行く可能性が生まれます。翻訳者とチェッカーはセットで考えるべきだと思います。

・社内翻訳で対応できない文書もある。
・特に社外向け文書には注意が必要。

翻訳者は、どんな文書でも翻訳できると勘違いしていませんか?

一つの例として、貴方は一人で、仕様書、契約書、ニュース記事、マニュアル、プレスリリースを日本語で書けますか?
無理ですよね?…それと同じです。

翻訳も、それらの専門知識を持った翻訳者だから、翻訳が出来るのです。

「翻訳者はなんでも訳せる」と言う幻想は捨て去って下さい。

今いる社内翻訳者が対応できる文書種類と分野をハッキリ理解して、それ以外のものは外注する必要があると理解して欲しいと思います。


広島/大阪遠征:翻訳勉強会「十人十色」

翻訳勉強会「十人十色」の広島/大阪遠征に私も同行します。

5月21日に広島、22日に大阪の予定です。

詳細は以下リンク先のFacebookイベントページを参照下さい。

出張十人十色広島編
出張十人十色大阪編

当日、Ustream放送を試みますが、回線の細さのため、クリアな映像はお届けできないと思います。想像力を働かせてお聞き下さい(笑)

各地で皆さんにお会いできる事を楽しみにしています。


JTF翻訳ジャーナル No.265 2013年5月/6月号

日本翻訳連盟の「日本翻訳ジャーナル」5/6月号が公開されました。

日本翻訳ジャーナル

ダウンロードしてお読み下さい。

今号から新年度版となり、私のコーナー「翻訳横丁の表通り」もテーマを一新して一年間進めて行きます。

今年のテーマは…「あなたの翻訳へのこだわり」です。

ミッションステートメント:

「翻訳横丁の表通り」には色々な人々が往来するようになりました。

このコーナーでは、翻訳者さん達に「翻訳横丁の表通り」に出店して頂き、自身が持つ翻訳への「こだわり」を記事にして頂きます。「想い」であったり「ツール」であったり、「翻訳方法」であったり「将来の夢」であったり、何が飛び出るかは執筆者の翻訳への「こだわり」次第。ちょっと立ち寄って、覗いていきませんか?

初号である今月号は、井口 富美子さんに「勉強、品質、自己管理」と言うタイトルでご寄稿頂きました。

役立つ情報満載ですので、是非お読み下さい。