昨年の翻訳祭セッションでも少し触れた「参考資料」の取り扱いについて。
クライアントや翻訳会社から、ポンと渡されて、その量も紙一枚のものから、本か?と思うほどの大量のものまで、内容も分量もさまざま。時には翻訳原稿にまったく関係のないものが混ざっていたりすることもあります。
挙げ句には、納品した翻訳物に対して「参考資料に合ってない」と怒られたり、「参考資料なんだから、そのまま写すなよ」とクレームを貰ったり、一体、どうして欲しいの?と憤慨した方も多いのではないでしょうか。
参考資料を受け取った翻訳会社(や翻訳者)が、まずすべきことは、受け取った資料が「翻訳指示」なのか単純なる「参考情報」なのかを明確にすることです。そもそも「参考資料」という言葉、特に「参考」という言葉にみんなが惑わされ、資料の位置付けを定義して合意しないまま翻訳作業に入っているところが問題です。
参考資料には概ね以下の3つの目的を持って提供されていると思います。 続きを読む