11月10日に大阪で開催された「翻訳を勉強する会」の公開勉強会に参加してきました。
勉強会で使用されたホワイトボードの写真は、ブログやSNSで公開して良いとのことですので、こちらに貼り付け、かつ、私の勝手な解釈をコメントとしていれておきます。
会のはじめに、管理人さんより、この勉強会の説明がありました。
翻訳に関する勉強会はいろいろあるものの、ツールなどの「翻訳の周辺」を扱うものが多く、ど真ん中にある翻訳を勉強する勉強会をやりたいと考えたのが発端だそうです。
そんな管理人さんの熱い思いに共感した関西圏に住む翻訳者5名で始めたのが、この勉強会で、現在は、管理人さんのしんハムさんと、第一秘書のさよさん、第二秘書のあきさんの3名で勉強会を行っているそうです。(今回の公開勉強会で参加者が増えそうですが)
「仕事を理由にした欠席は御法度」「課題提出は必須」で、守られなければ即退会という厳しいルールを自らに課して活動されているそうで、翻訳にかける思いの強さを感じずにはいられませんね。
今回「要約」という事前課題を貰いました。私の中では「困ったなぁ」と。その目的は説明されずとも何となく感じ取れますよね。それがわかると、ますますどうして良いのかわからなくなるわけです(笑)。
原文が読めてないと、正しく要約として表現できないし、表現する上で言葉の引き出しが多くないと短く輪郭をハッキリとさせられない。
勉強会での説明も「学校で習った要約とちゃいますよ」というところが味噌。翻訳で必要となる思考のトレーニングとしての要約。原稿を正しく読むこと、作者意図を明確に酌み取り、正しく要約すること。
管理人さんの説明を聞きながら、昔、社内翻訳をやっていた頃に上司に言われた「原文の意味の中心を、訳文の意味の中心になるように翻訳するのだ」という言葉を思い出していました。要約はこのトレーニングになりますよね。
説明で「接続詞を使わずに、つながりが見える文を作る努力をする」という話がありました。私の方から、和訳文をチェックするときに行っている工夫として「接続詞に色をつけて、どの程度使われているかを確認する」ようなことをしてると紹介させて貰いました。
「要約が目的になってはならない」というコメントはとても大切。勉強会中も、混乱している場面がありましたね。なぜか人間、手段を知るとそれにとらわれて本来の目的を忘れてしまうものなので、こういって釘を刺してくれる人がいないとダメなんですよね。
今回、参加者が多かったですが、とても良い雰囲気の勉強会でした。和やかでありつつ翻訳に厳しく意見を交わす。とても素敵な勉強会だと思いました。将来、また公開勉強会を行われるようなら、参加したいと考えています。
この公開勉強会のツイートは以下のURLにまとめてあります。ご参照ください。