翻訳横丁の裏路地

We can do anything we want to do if we stick to it long enough.

ビジネスに同情を持ち込まない

「私が断ったら困るんだろうな」なんて理由で、納期のキツい翻訳案件を請けてしまう人がいるようです。

相手とは長い取り引きで、お互いにWin-Winな関係にあるのなら、検討してあげても良いと思います。でも、日頃たいした取り引きもない相手に泣きつかれて、そんな同情心で仕事を請けてしまうのはプロとして問題ありです。

日程的にキツければ、もちろん、翻訳の品質に影響するでしょうし、徹夜仕事をすれば体調を崩すかもしれません。例え、その仕事が原因で寝込み、他の仕事に影響を与えても、そのエージェントは何も保障してくれません。すべて自分の責任です。

そういったリスクもちゃんと自己管理した上で仕事を請ける(断る)ことが、プロの職業人としての対応だと思います。特に、個人事業者であるフリーランスは、そういう意識が必要だと思いますね。

エージェント側から見ると「この翻訳者は無理が利くので、短納期案件を依頼する翻訳者リストに入れておこう」という流れになるでしょう。つまり、そんな案件ばかりを依頼されるようになっていきます。もちろん「この案件を請ければ、仕事を回してくれるようになるかも?」という期待を持っての受注ならば、その要望に沿った結果になると思いますが、依頼される案件が果たしてあなたの期待したものかどうかは慎重に考えた方がいいです。

案件受注には、自分なりのルールを決めておくことが大切だと思います。例えば「時差により連絡が取れなくなりそうな案件は請けない。」「20時以降は仕事をしない。その上で納期に間に合う案件だけを請ける。」「徹夜はしない。」「23時頃まで仕事をして間に合うなら、特急料金に同意されれば請ける。」「品質が確保できない案件は受注しない。」などですかね。

どんな案件であろうとも、まずは仕事を請けるということが必要な時期は確かにあるのですが、そこにもちゃんとした理由付けと期間決めがあって然るべきです。何ごとも自分のルールをしっかりと作っておきましょう。

お客様はお友達ではありませんし、ビジネスに「可哀想」はありませんよ。

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作成者: Terry Saito

二足の草鞋を履く実務翻訳者です。 詳細は、以下のURLよりどうぞ。 https://terrysaito.com/about/

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