翻訳横丁の裏路地

We can do anything we want to do if we stick to it long enough.


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新・翻訳力を鍛える本

すっかりご報告に出遅れ感がありますが、10月28日にイカロス出版より「新・翻訳力を鍛える本」が発売されました。

今回、「LESSON2 ミスをなくし品質を上げる」の「翻訳者がすべき「翻訳チェック」とは?」という記事で執筆協力いたしました。

昨年の翻訳祭の講演以来、あちこちでお話ししている翻訳チェックに関する内容の一部を記事にしていただきました。本来は自分で執筆したいところですが、あまりにも時間がなかったため、イカロス出版ご担当者のお手を煩わせる形になってしまいましたが、活字として残せたことは良かったと思います。

他の記事もとても読み応えがあり、手元に置いておきたい一冊ですね。

ぜひ、お買い求めください。


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大阪でも「翻訳チェック」セミナー

昨年のJTF翻訳祭で講演して以来、あちこちで講演の機会をいただきました「翻訳チェック」に関するセミナーですが、この度、JTF関西セミナーとして来年1月に大阪にてお話しすることになりました。

日時:2018年1月26日(金) 14:00~
場所:大阪大学中之島センター

詳細情報とお申し込みは、JTFセミナー関西のウェブページよりお願いします。

この1年間で企業向け講演を含め、延べ600名を超える方々に聞いていただいたことになりますが、ほとんどが関東地区での開催でした。今回初めて、関西での開催となり、関西近県在住の翻訳関係者の皆様にも聞いていただけます。

講演内容は基本的に昨年の翻訳祭で講演した内容を踏襲し、その後の講演を経て修正した点や追加した点を盛り込んだ内容になります。「どの言語ですか?」といった質問をいただくのですが、翻訳チェックの具体的なやり方を説明するものではなく、翻訳チェックの位置付けや、チェックの性質の理解とそれに伴うチェック方法の考え方、アプローチの仕方などをお話しするものです。ただし、例として取り上げるものは、私が携わっている日英・英日となります。

なかなかお会いする機会のない関西の翻訳クラスタの皆さんにお会いできるのを楽しみにしています。


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第27回JTF翻訳祭プログラム、そしてミニ講演会

日本翻訳連盟主催 第27回JTF翻訳祭のプログラムと各セッションの時間帯が発表になっています。詳細は、JTFウェブサイトでご確認ください。

27JTF翻訳祭

昨年に引き続き、今年もJTF翻訳祭企画実行委員を担当させていただいています。昨年同様、魅力的なセッションばかりで、どのセッションを聞こうか悩みますね。今年は法人向けコンテンツも充実しています。皆さんのご参加をお待ちしております。

参加セッション決めの参考になればと、身内のために作ったリストがありますので、一般公開します。これはあくまでも「非公式」リストですので、内容に間違いがありましても、JTFへクレームなどされませんようにお願いいたします。

非公式セッション一覧表

さて、私の講演ですが、今年、初めての試みであるミニ講演会のひと枠をいただいて登壇いたします。10分間という限られた時間でどこまでお話しできるか、チャレンジングで面白い。昨年お話した「翻訳チェック」の上位概念の部分を話題にしようと考えています。ご興味がありましたら、聞いていただけたらと思います。


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海外経験を持つ社内人材の罪

昨年来のセミナーで、顧客には極論、ふたつのタイプしかいないとお話ししています。翻訳のわかる顧客と、翻訳のわからない(言語知識のない)顧客ですが、実際には「この間に翻訳は知らないが中途半端に言語知識のある顧客がいますよね、これが厄介ですよね?」とお話しすると、会場から必ず笑いが起こります。皆さんも同様に苦労されているだなぁというのがよくわかります。

海外赴任を経験したとか、海外を相手にする部署で長年仕事をしていたとか、その背景は様々ですが、業務上のコミュニケーションに困らない程度の言語能力を持っておられる。そんな方々が、海外へ配信する翻訳文書の確認作業や翻訳作業を任されたりする。最近多いのは、定年後の再雇用で言語経験を買われ、そういった仕事に従事されている方のようです。

こういう方々の一部に見られる傾向は、以下のようなものでしょうか?

  • 外国語に妙な自信を持っておられる。
  • その割にその言語の書物に触れていない。(つまり常識的スタイルを知らない)
  • 文法理解が乏しい。
  • 自分の持つ専門知識(企業方言含む)を翻訳者も当然持っている前提で判断する。
  • 日本文の考え方とスタイルで解釈する。
  • 2言語間で、単語が1対1で対応すると本気で思ってる。
  • 動詞さえも統一されるべきと考えている。
  • 自分の言語センスは絶対だという自負があり、我々の説明を心から理解しようとはしない。
  • 上から目線で命令的かつ断定的。

こういう方々が、プロ翻訳者の翻訳した翻訳物に赤を入れ、(間違った)修正を加えて利用しているのです。勿論、それがその会社の社内で閉じているならば、我々の知ったことではないので結構なのですが、時として「あの翻訳会社の翻訳は酷い」とか「あの翻訳者の翻訳は酷い」という謂われない悪評となってその会社の中に広まり、最悪、依頼止めされるといった事態になることもあります。

これは、依頼する側、依頼される側の双方にとって不幸の何ものでもありません。

問題のひとつは、その企業の判断基準が(素人の)「言語を知っている人」になっていることです。その担当者の上司も、自分で判断できないため、担当者の判断に依存せざるを得ないことも原因のひとつでしょう。また、以前役職にあった年上の再雇用者が担当者だったりすると、物申しづらいという背景が、上司の判断を狂わせているのかもしれません。どちらにしても、いち企業の判断としては、お粗末としかいえません。

ここでクライアント企業に理解しておいていただきたいのは、以下のことです。

  • 言語を知ってる程度の知識では、翻訳の善し悪しを判断できないこと。翻訳できないこと。
  • 翻訳の善し悪しは、翻訳知識のある人、もしくはターゲット言語で該当する文書に精通した人に行わせること。
  • 翻訳は言葉のプロ、文書のプロの仕事であるということ。
  • 故に訳文の不明点は翻訳者(翻訳会社)に問い合わせること。相談すること。

理解しやすい例を挙げるならば、例えばあなたの部下達が提出する報告書の文章を思い浮かべて欲しいのです。その文章は意図通りの表現になっていますか?意味は正しく通じていますか?日本語を間違っていませんか?回りくどくて分かりづらかったりしませんか?

我々のネイティブ言語である日本語でさえ、文章品質にバラツキが生まれるのです。もし、これをプロのライターに依頼したらどうでしょうか?きっと意図通りで簡潔明瞭な文章となるでしょう。

言語知識を有する(だけの)人間とプロの翻訳者が行う翻訳の違いは、この例のような違いが生まれると考えていただければ良いと思います。

※ ここまで書いたことを逆にすれば、翻訳会社や翻訳者は、何ができなくてはならないのか?を問うていますね。

さて、この辺りの話。結局は「翻訳に対する一般的認識」の問題に帰結するのでしょう。翻訳に携わる我々は、プロの矜持を持ち、それに恥じぬ仕事をし、顧客に説明していくことを心掛けないといけませんね。その努力が我々の翻訳という仕事の価値を一般に認めていただくことになるのだと思います。


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翻訳通訳業界調査ご協力のお願い(9/15まで)

日本翻訳連盟が、第5回目となる翻訳通訳業界調査を実施します。

2013年の第4回調査から従来の法人対象の調査だけではなく、個人翻訳者を対象とした調査も追加になり、初めて個人翻訳者の受注実態が分かるようになりました。今回の第5回調査では、2016年4月にJTFの定款に「通訳」が追加されたのを受け、通訳に関する設問も追加になっています。

我々の働く翻訳通訳業界の実態をより正確に把握できるよう、是非、業界調査アンケートにご協力をお願いいたします。

日本翻訳連盟通訳翻訳業界調査アンケート

http://www.jtf.jp/jp/useful/report.html

業界調査結果は、翻訳業界のみならず、広く産業界でも参照される「白書」としてまとめられます。業界調査アンケートにご協力いただいた方(メールアドレスをご登録いただいた方)には無償で(PDF版が)配布がされますので、是非、ご協力ください。