翻訳横丁の裏路地

We can do anything we want to do if we stick to it long enough.


[Ver.Up] GlossaryMatch ちょこっとね

GlossaryMatch を固定ページに移動しました。今後の細かな変更は、ブログ上で積極的にアナウンス致しませんので、今後はそちらのページを随時ご覧ください。

https://terrysaito.com/glossarymatch/

今回は、Excel版を 0.07 へ、Word版を0.02 へそれぞれバージョンアップしました。

【変更点】
Excel版:
テキスト形式の辞書ファイル(Word版で使用するテキスト形式辞書)を取り込める機能を追加しました。
これにより、Word版を主に使用される方は、Excel版GlossaryMatchを辞書編集のみの目的に使用する事ができます。具体的には、
1) 最初にExcel版で辞書を作成し、TAB付きテキストファイルに出力。
2) テキスト版辞書をWord版GlossaryMatchで運用。
3) 辞書編集時は、Excel版へ読み込み、編集後、再度テキストファイルへ出力。

カーソルのあるセルから取り込まれたデータを流し込みます。既にデータが入っているセルも上書きされますから注意してください。複数のテキスト版辞書ファイルを読み込む場合は、最初の辞書を読み込み後、データの入っていない行へカーソルを移動し、次の辞書を読み込んでください。(これにより、辞書がマージできる。但し、重複はチェックされません。重複データがあった場合は、セルの色が変わりますので分かります。手作業で重複部を編集してください。)

Word版:
「蛍光ペンなし」時の処理方法を変更。
置換後の文字も置換対象となっていたが、それを回避した。

以上です。


[ワードマクロ] GlossaryMatch

用語集を Excel で作成している人が多いという事から作成した用語集シートの「GlossaryMatch」でしたが、その置換機能をWord版のマクロとして作成しました。(処理速度が速いので)

自分の仕事用に作成したものですが、他の人にも役立つ可能性があると思われるので、恥ずかしながら公開いたします。今回はアドインの形で供給いたします。

専用の固定ページを作成しましたので、そちらを参照してください。

GlossaryMatch

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単語登録を簡単に

今朝、ある方のブログを拝見していたら、IMEへの単語登録を活用して、言葉の揺れを防ぐことに役立てているという記事を見ました。

単語登録の機能は、色々な使い方をされていると思いますが、いざ、単語登録をしようと思うと煩雑なマウス操作をしなくてはならないなど、少々面倒です。

私の場合、概ねワードを使用している時に単語登録をする場面に遭遇するので、以下のようなマクロを登録して利用しています。
______________________________________
Sub 単語登録()
Application.WordBasic.EditUpdateIMEDic
End Sub
______________________________________

たったこれだけで、大したものではないのですが、このマクロにショートカットキーをアサインしたり、私の場合はマウスの右クリックメニューに登録して利用しています。

単語登録したい言葉を範囲指定してこのマクロを起動すると、単語登録画面が現れるので、あとは読みなどを入力して登録するだけです。

お役に立てば幸いです。


JTFセミナー「2秒×1000回=30分のなぞ」を聴講してきました。

5月25日に行われた日本翻訳連盟(JTF)主催の翻訳セミナー「2秒×1000回=30分のなぞ ~翻訳業務でのWordマクロ活用とWordのチューニング方法~」を聴講してきました。少し遅くなりましたが、感想を書きたいと思います。

講師は、Microsoft MVP for Word を受賞された新田順也さんです。

私の今年のテーマの一つが「マクロ」による翻訳業務、および翻訳完成品のチェック作業の効率アップ/精度アップで、独学ながら Excel VBAや Word VBA を勉強しているところなのですが、まさしく、その目的にピッタリなセミナーがJTFのホームページでアナウンスされたので、即座に申し込みをしました。

今回、セミナーを受講して思ったのは、マクロは実際のデモを見る事が一番大切。特にその効能を理解していない相手を説得するには、物凄く効果的な方法です。

セミナーではマクロのデモンストレーションが主で、話されたマクロの話は、新田さんのブログ「みんなのワードマクロ」を読むと、セミナーの内容に加え、更に深い情報を得る事が出来るので、そちらをご参照頂ければと思います。

セミナーを通じて感じたのは、新田さんのマクロに対する思い入れ、仕事に対する思い入れ、マクロを道具としてどう使いこなし、翻訳という仕事に活用しているのか…そういった想いを強く感じる事ができました。

心に残った言葉は以下のもの:
・Wordを支配する。
・ワードマクロは翻訳はしない。
・マクロは業務支援のツールである。
・使い方次第では翻訳者の能力を引き出してくれる。

全くの同感だ…と思いながら話を聞いていました。翻訳者が仕事をする上で、その原稿や翻訳物はほとんどの場合、Microsoft Office を使って作られているのが現状です。

仕事の玄人であるなら、道具を使いこなす事が職人への道だと言うのは、世界が違っても言える事ではないか?と思うので、Microsoft Office製品を使いこなす事は、意識して努める事なのだと思います。

そして職人は、道具を自分の使い易いように改善する…それがまさしくマクロなのだと感じました。

新田さんの言葉の端々に感じたのは、一貫して「マクロは道具である」と言うメッセージです。「手段を目的にする」「道具に使われる」と言った言葉がありますが、そうなってはいけないぞ!と言う警告だと思います。

マクロの設計思想にも、その考えは反映されているようで「主導権をWordに渡さない」と言う考え方には、とても新鮮さを感じました。

マクロはエクセル、ワード、パワーポイントに実装されているので、使い方によっては、我々の翻訳作業を強力に支援し、周辺作業を大幅に簡素化してくれる可能性があります。

新田さんが仰っていた通り「繰り返し作業、面倒な作業」をマクロに肩代りさせる事で、小さい無駄な時間の改善が、結果的に大きな時間的余裕を生み出す事になります。

翻訳者の付加価値は、「翻訳」する事です。それに付随する周辺作業時間は極論言えば無駄な時間ですから、それらを自動化により、極限まで減らす事によって、本来、費やすべき翻訳の時間を増やし、翻訳者としての付加価値を上げる…と言うアプローチは、とても正しい事だと思います。

マクロは「作業を自動化」してくれる訳ですが、それは作業を「スピードアップ」してくれるだけではなく、毎回「正確に」行ってくれる所がポイントで、品質改善にも繋がるという認識も持って、マクロ利用に積極的になるべきだと思います。

マクロがよく分からないと言う方は、一度、新田さんのマクロ講座を受講されて、そのさり気ない便利さに触れ、幸せな翻訳ライフに踏み込まれると良いと思います。

最後に、当セミナー開催前に採ったアンケート結果を話されていましたので、そのデータを以下に記述しておきます。

アンケート数 59
Q:ワードマクロ使った事あるか?
未経験 27
利用 1/4
作成 1/4

Q:TRADOSなどの翻訳支援ツールを使っているか?
1/3

セミナー参加者に無償で、マクロ(アドイン)が提供された。マクロが50点ばかり入ってる。

ずらずらとデモンストレーションして下さった機能は以下のもの:
テキスト貼り付け
ワードから英辞郎検索
1ページの行数調整
ページの余白調整
全角半角置換
半角全角置換
上付き変換
コメントの書き出し機能
フォルダー内のファイル名一覧
JTFスタイルガイドの適用