翻訳横丁の裏路地

We can do anything we want to do if we stick to it long enough.


翻訳で失敗しないために〜翻訳発注の手引き

現職に就いて以来、ソースクライアントの「翻訳」に対する認識が低いという現状を肌身に感じる中で、以前から ATA (American Translators Association) の “Translation – Getting it Right! ~ A guide to buying translation” や 、ITI (Institute of Translation & Interpreting) の Getting it Right を見ていて、この日本語版があれば、クライアントに読ませたいのに…と考えていました。

そして、待ちに待った日本語版がこの度、公開されました。以下のリンクからダウンロードしてご活用下さい。

「翻訳で失敗しないために 〜翻訳発注の手引き〜」(JTFサイト:PDFが開きます)

この日本語版は、杉本優さん (@yunod)が主体となって作成を進められたそうです。この場を借りてお礼申し上げます。

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良い翻訳者はブランド化する

<この記事は2012/11/23に下書きしておいた記事を加筆修正して公開したものです>

これからは個人翻訳者もブランド化の時代。
…なんて事を言うと、色々な方から反感を買いそうですが、ネットワークやSNSの普及に伴い、段々とそういうことが言える時代になりつつあるのではないかと思うのです。

翻訳会社の中では、きっと、こんな話のやり取りがされています…

「こんな案件が舞い込んで来たのですが…」
「その手の案件はAさんに任せれば大丈夫」

「これ、誰が翻訳しました?」
「Bさんだよ」
「なら、大丈夫ですね」

…こんな会話が日常的に交わされている筈です。これって、名前がある種の社内ブランド化をしていて、名前からイメージされるその方の人柄とその方の仕事全般の質を話題にしている。

当然、良いブランドイメージのところに仕事は集中する事になります。

規模と内容は違えど、これと同じ事が一般市場で起きる土壌が、ネットワークやSNSの発達で生まれつつあると思う分けです。実際に既にそういうネットワーク上でのブランド化に成功していて、今までコネクションのなかったところから仕事を得ている方も存在します。

翻訳レート低迷などの現状から「業界を底上げするためには?」という議論の中で、より正当な報酬を得ていくには「翻訳の価値が判り、正当な対価を支払ってくれるクライアント」をより多く持つ事を目指すべし…と言う話がされますが、そのためには、そういうクライアントとより多く巡り会えるチャンスを持つ必要があります。

従来のような、広告やネット情報を元に自らコンタクトしてクライアントを探すという「攻め」手法に加え、ネットワークやSNSで自らをブランド化する事で、クライアント側からコンタクトしてくれるような「待ち」の手法も、クライアントとの接触機会を増やすという意味で真剣に考えてみる価値はありそうです。

別にクライアント直コンタクトでなくても、ネットワーク上で貴方を見ている誰かが繋げてくれるケースだってあるわけです。SNSの翻訳者コミュニティによる横のつながりから、仕事に繋がっているケースも多く聞きます。

フリーランス翻訳者も、今までなかった営業ツールを手にしたと考えて、ネットワーク上のプレゼンスを意識し、SNSやブログへ発信していくことをお勧めします。