一般財団法人テクニカルコミュニケーター協会が毎年開催している「TCシンポジウム」に登壇することになりました。
TCシンポジウムは、東京と京都でそれぞれ以下の日程で開催されます。
- 《東京》東京学芸大学 小金井キャンパス:8月28日(火)、29日(水)
- 《京都》京都リサーチパーク:10月3日(水)、4日(木)、5日(金)
今回、TC協会と日本翻訳連盟(JTF)の共同企画の特別セッションということで、以下のタイトルでお話しいたします。
私の登壇は以下の日時です。
- 《東京》8月28日(火) 10:15〜12:45 @N206
- 《京都》10月5日(金) 14:00〜16:30 @G会議室
あぁ、またこのネタか!と思った方も多いでしょう。そう、このネタです(笑)
講義ポイント
①翻訳品質保証に要求される全体像把握
②翻訳品質保証と翻訳チェックの関係
③翻訳チェック内容が決められる背景
④翻訳チェックの種類と判断基準とするもの
⑤翻訳不良を見逃すメカニズム
⑥ヒューマンエラーへのアプローチ
⑦翻訳チェック方法の考え方とフローの考え方
過去のセミナーでは、翻訳者やチェッカーといった個人をターゲットとしたもので、「講義ポイント」の④⑤⑥⑦を主軸にお話をしてきました。今回は、2時間半という充分すぎる講演時間をいただいたことと、オーディエンスが概ね法人の方々で、一般企業の参加者も多いと想像されることから、完全に法人をターゲットとした講演内容にする予定です。
実は、以前から法人のみをターゲットとして、このテーマで話をしたいと思っていたのです。(TC協会さんに感謝!)
私が翻訳事業の面倒を見るようになって、最初に困ったのは、翻訳の品質保証の考え方でした。翻訳チェックをやってはいるが、それがどのように決まったのか、保証すべき品質のどの部分を保証しているのか、その中身と基準の根拠は何なのか、そもそも保証すべき品質の全体像は何なのか、何を保証しているのか、保証内容に漏れはないのか、工程保証はどうしているのか、どう品質を組み立てているのかなどなど、私にとって、翻訳の品質保証は謎(穴?)だらけでした。
多分、企業の中で翻訳に携わっている方々も、何を基にして品質保証体系や品質保証計画などを作り上げればよいのか、きっと悩んでいるのではないかと思います。今回の講演では、翻訳品質の全体像を把握するために私が考えて行ってきたひとつの手法を、「講義ポイント」の①②③の中で詳しく説明したいと考えています。