翻訳横丁の裏路地

We can do anything we want to do if we stick to it long enough.


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第24回JTF翻訳祭の詳細公開される

一年間の集大成!?これが終わらないと年を越せないと言われる(笑)…日本翻訳連盟主催の翻訳祭のプログラム詳細が公開になりました。

第24回JTF翻訳祭プログラム詳細

今年の翻訳祭は、11月26日(水)に開催されます。残念ながら、私は今年登壇しません(笑)が、仕事を休んで聴講に行く予定です。今年のセッションは昨年とは違い、興味深いものが多いと感じます。現段階で聴講したいセッションは以下の通り:

セッション1:トラック3かトラック6
トラック3「新翻訳時代を作る品質管理イノベーション~多種多様なニーズ、コンテンツに合わせた翻訳品質基準の設定と品質管理プロセス~」
「案件毎の品質基準 」「見える化」と、如何にも企業が喰いつきそうなキーワードが散りばめられていて、私も御多分に洩れず興味をそそられた。「翻訳品質基準」は過去にも色々とセッションがあったが、結局、絵に書いた餅だったり、管理可能にするために無理な数値化をするなど、どうも翻訳の本質とは一線を画する内容で、翻訳の質を妥協できる(と言うか無理矢理妥協する)分野や文書分野でしか使えないような内容ばかりだと私は感じていた。
このセッションでどんな話がされるのか、とても興味がある。

トラック6:「翻訳業界の現状と未来~そのなかで翻訳者が取りうる道~」
井口耕二さんのセッションだが、JTFが昨年実施した業界調査のデータを独自に解析された結果を元に、翻訳業界に置かれた翻訳者の現状を明らかにされ、将来の取るべき道を語られるのだろう…と勝手に想像している。翻訳者の置かれている状況をデータから理解したいので、何とか聴講したいと考えている。

セッション2:トラック2
「翻訳・通訳のISO規格の最新動向」
翻訳会社関係の人間は、必ず聞くべきセッションだと思う。翻訳の国際規格ISO17100が年内に発行される事から、翻訳会社はその内容を理解しておく必要があるからだ。過去のISO会議に出席されている株式会社 翻訳センターの田嶌さんから、生の声が聞けるのが楽しみだ。

セッション3:トラック1
「翻訳チェックする際の明快な指針を検討する ― あったらいいな―翻訳チェックのガイドライン」
これは、トラック3のセッション1に類似している内容かな?と推測している。登壇者の顔ぶれを見ると、ある特定分野で有効な話になるのかな?と勝手な想像を巡らせているのだが、翻訳チェックガイドラインに類するものは、多分、どこの翻訳会社でも持っているはずで、このセッションでは、どの辺りの話をされるのかが気になっている。ただ、概要に書いている内容をみると「それって、チェックガイドラインじゃなくて、翻訳仕様をちゃんと取り決めないからじゃないの?」とか思ってしまうのだが(笑)

セッション4:トラック6
「新米の上り坂、中堅の曲がり角」
私も主催メンバーの一人として名を連ねている翻訳勉強会「十人十色」のセッションです(そうは書いてないけどね(笑))。翻訳者であれば抱えるであろう色々な悩みを、三人のベテラン翻訳者さんが掘り下げます。これが盛り上がらないわけがない!(笑)
これから翻訳の世界に足を突っ込もうと思っている方、翻訳者として走り出したばかりの方、ある程度のキャリアを詰んできたけど、この先のキャリアパスが描けない方などなど、聴講して損はないセッションだと思います。

翻訳祭は、翻訳者や翻訳業界関係者とのネットワーキングにも最適です。もし、会場で私の事を見掛けましたら、お気軽に声をかけて下さい。


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注意!貴方の個人情報が漏れている

皆さんはエゴサーチという言葉はご存知でしょうか?

Wikipediaには…

エゴサーチ (egosearching) とは、インターネット上で、自分の本名やハンドルネーム、運営しているサイト名やブログ名で検索して自分自身の評価を確認する行為のことである。

とあります。また、同時に

自分の知らないところで個人情報が書かれていたり、また、誹謗・中傷されている場合があり、それを発見するためにも定期的にしておいたほうがいい行為とされる…

とも書かれています。

私は前者の目的で、エゴサーチをする事があります。また、応募してくる翻訳者さんを知るために、ネット上で必ず検索を掛けるようにしています。こういう検索をやっていると、思わぬ情報に引き当たる事があります。そして、その経験から翻訳者さんには、後者の目的でエゴサーチする事をお勧めしたいのです。

今回遭遇した事例は、ある翻訳会社のサイトに、翻訳者さんの履歴書や職務経歴書が誰でも閲覧できる状態で置かれていました。発見のキッカケは、ある翻訳者さんをGoogle検索した時に検索結果に出てきたのです。情報の性格上、本名、生年月日、住所、電話番号、学歴などの個人情報がダダ漏れになっていたわけです。(今件はあるルートで連絡して即座に情報閲覧できなくして頂きました。)

故意か事故かに関わらず、思いもしない形で自分の個人情報がインターネット上で閲覧可能になっているのは、恐怖の何物でもありません。こういった情報漏洩を早期に見つけるためにも、翻訳者さんはエゴサーチを定期的に行った方がいいと思います。その検索のキーワードは、以下のようなものを使うと良いでしょう。

  1. 自分の本名
  2. 「PDF」というキーワード
  3. 過去に応募した事のある翻訳会社名
  4. 翻訳者登録サイト名、または会社名

早速、これらのキーワードを使ってググってみて下さい。皆さんの個人情報が無事であることを祈ります。

当該翻訳会社は、情報漏洩させた事を認識している筈です。正義ある翻訳会社であれば、情報漏洩してしまった翻訳者へその旨を連絡し、謝罪すべきだと思います。そういう対応がなされる事を切に願います。


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JTF翻訳ジャーナル No.273 2014年9月/10月号公開

 

jtfjournal273

日本翻訳連盟の「JTF翻訳ジャーナル」9/10月号が公開されました。

私のコーナー「翻訳横丁の表通り」

今号の私のコーナー「翻訳横丁の表通り」は、映像翻訳者 佐々木真美さんに「ドラマに酔う。 映像翻訳屋の基本メニュー」というタイトルで執筆頂きました。

今号のお勧め記事

特集記事にIJET25Tokyoの報告が掲載されています。

無料でお読み頂けますので、皆さん、是非、お気軽にアクセスしてお読み下さい。

JTF翻訳ジャーナルWeb


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ケアレスミスをなめてはいけない

ブログ「医薬翻訳ラボ」さんが、ブログ主さんへの私のツイッターレスポンスを記事にして下さったので、これを機会に翻訳者のケアレスミスについて少し書いておきます。

翻訳におけるケアレスミス(ポカミス/凡ミス)の話は、過去のWildLightのセミナーでも軽く説明していますし、ブログ記事として以下のものを書いています。

翻訳におけるケアレスミスの内容や対策に関しては、上記の過去記事を参照にして頂きたいのですが、一体、ケアレスミスは、どのようにエージェントやクライアント/顧客に受け止められるでしょうか?

ケアレスミスは、翻訳の素人でも指摘できる明白なミスです。例え、翻訳ターゲット言語が分からなくても、数字や記号の転記ミスはハッキリと指摘できます。もし仮に、貴方が、貴方の知らない言語への翻訳を翻訳者へ依頼したとして、納品された翻訳物に多くの数字や単位の間違いが発見されたら、貴方はこの翻訳物の品質についてどう感じるでしょうか? 「果たして正しく翻訳されているのだろうか?」そんな風に感じるのではないでしょうか?きっと、その翻訳物全てが信用できないと感じる筈です。また、容易に指摘できる問題にも関わらず、「何故見逃したのか?」、「ひょっとしてチェックしてないんじゃないの?」と、翻訳者を信用できなくなり、「この翻訳者はダメだ」と判断する事でしょう。

翻訳という仕事は、最終読者が分かり易い訳文を作り出す事だけを指している訳ではなく、それに絡んで発生するケアレスミスも含んだものだという意識を、翻訳者さんは持つ必要があります。翻訳技術を磨くのと同様に、ケアレスミスを無くす事にも努力する必要があると言う事です。エージェントであれ、ソークラであれ、顧客へ納品する翻訳物は、翻訳者が行った仕事の最終商品です。その翻訳品で翻訳者の仕事が評価され判断されます。「翻訳をした」だけでは仕事として不完全なのです。「翻訳が正しい」事を保証すると同時に、翻訳文にまつわるケアレスミスがない事も保証する事が、仕事として要求されています。

ツイートにも書きましたが、翻訳と言う仕事は、言葉の些細なニュアンスの違いなどを考えながら言葉や表現の選択をし、それを検証し、そして判断して訳文へ反映する、そんな緻密な作業を繰り返し行っているわけですが、ケアレスミスのような誰でも見つけられる問題さえも見逃してしまう翻訳者が、果たして良い翻訳をできるのだろうか?というのが、私のいつも考えている事なのです。なので、私はトライアル訳文にケアレスミスを見つけた段階で、それ以上の評価は行わない事にしています。分量にしてたった1~2枚の翻訳物なのにケアレスミスをしてしまう、また、ミスしたものを平気で納品してくる。これは翻訳のプロの仕事ではありません。

あなたは、どのようにケアレスミスを保証していますか?

このあたりの話は、12月18日に開催されるJTF翻訳セミナーの中で、より深くお話しするつもりです。


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たかがトライアル、されど…

トライアル(試訳)は、翻訳者にとって避けては通れないものではないでしょうか。エージェント相手でもソークラ相手でも、多くの場合、トライアルを課せられるのが実状だと思います。トライアルにパスすることで翻訳会社へ登録されたり、仕事を依頼されたりする訳ですが、一体、このトライアルにパスする基準は何なのでしょうか?

翻訳者さんの話しを聞いていると、この辺りの考え方に誤解があるように感じることが多いです。トライアルの合否が「翻訳の善し悪し」だけで決定していると考えている方が多い。実際には「翻訳の質」がある基準レベルを満足していれば、それ以外の要素が判定に影響することになります。そのトライアルの合否判定項目と基準は、トライアルを課している翻訳会社/ソークラがそれぞれ独自の考えで決めています。また、その項目の優先度や基準も案件によって変わるのです。

例として、業務力というものを見るケースもあります。指示した内容と違うことをすれば、翻訳以前の問題ですから、その時点で不合格判定するわけです。メールでのやり取りの仕方や内容から業務力を判断しているケースもあります。とびっきり翻訳の質が高いわけでもない限り、業務を進める上で手間の掛かる人よりは、飲み込みが良く、社会人としての常識を持った人と仕事をしたいと考えるのは、自然のことだと思います。

某SNSで話題になったのですが、「できるだけ早く」「なるはや」で依頼されるトライアルは、依頼している側が「急いでいる」ことが明白ですよね。機動力がありフットワークの良い翻訳者を直ぐ欲しいという意思が読み取れます。この場合のトライアルの基準には、当然、ある基準の翻訳の質が求められるのと同時に、どれだけ早く正確な対応ができるか?ということも判断の基準になっています。また、こういうケースの場合、早い者勝ちの可能性もあります。条件に合う翻訳者が見つかれば、そのトライアルは終了ということです。後から出されたトライアルは評価されることもなく、不合格となるわけです。

つまり、トライアルの合否基準は、翻訳のみならず、色々な条件から成り立っていると言うことです。

じゃ、どうすればトライアルに合格するのか?

当然ながら最初に来るのは「翻訳」です。翻訳がダメでは、どんなに他の条件が合致しても合格するわけがありませんね。翻訳の技術を磨くことは、翻訳者にとっては永遠のテーマです。では、翻訳以外は?と考えると、それはそのトライアルがどういう条件で課されているのかを読み取ることです。何を判断されているのかを読み取ることだと思います。そして、それに合った対応をする。これは想像力勝負のところもありますが、経験を積むと段々と分かってくるところもあるでしょう。自分がその条件に合わせられないのなら、潔く諦めるなど、自分なりの判断基準も決めておくことが必要だと思います。

翻訳会社や案件で翻訳の基準も合否条件も違う。そんな性質のトライアルですから、不合格だからと言って気落ちする必要はありません。あなたの翻訳がその翻訳会社の基準に合わなかっただけ、もしくは条件が合わなかっただけなのですから。大切なのは、そのトライアルは何を条件としていたかを考え、それに対して自分は正しく対応できただろうか?ということを謙虚に反省することだと思います。また、翻訳でマズかったことがなかったかを再見直しして、次のトライアルへの対策を立てることだと思います。