翻訳横丁の裏路地

We can do anything we want to do if we stick to it long enough.


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消費税転嫁対策特別措置法 関連リンク

財務省「消費税転嫁対策」 http://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/consumption/250910tenka.htm

中小企業庁「消費税価格転嫁等対策」 http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/torihiki/shouhizeitenka.htm

中小企業・小規模事業者のための消費税の転嫁万全対策マニュアル http://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/pamflet/2013/131225syouhizei.pdf

公正取引委員会 http://www.jftc.go.jp/tenkataisaku/

日本商工会議所「消費税の転嫁対策特別措置法 5つのポイント」 http://www.jcci.or.jp/chusho/mihiraki.pdf

内閣府「消費税価格転嫁等対策」 http://www.cao.go.jp/tenkataisaku/madoguchi.html

「消費税価格転嫁等対策の制度詳細」 http://www.cao.go.jp/tenkataisaku/seido.html


2件のコメント

消費税増税:大丈夫か?こんな翻訳会社

昨日、Twitterで「内税による翻訳単価だが、翻訳会社から4月以降も単価はそのままだと言われた」と言うツイートが流れた。その理由は「クライアントからの価格下げに対応するため」だと言う。

さて、こんな翻訳会社は、企業としてどうなんでしょうか?

中小企業庁ホームページに「消費税価格転嫁等対策」というページがあります。
このページの末尾に、「中小企業・小規模事業者のための消費税の転嫁万全対策マニュアル」が公開されていますので、フリーランス翻訳者の方は、ダウンロードして一読する事を強くお勧めします。

このマニュアルで特に読んで頂きたいのは、ページ16〜24です。フリーランス翻訳者は、この中で言われている「特定供給事業者」に該当します。
先のツイートで登場した翻訳会社は「特定事業者」となる訳ですが、ページ20の「重要」に書かれている「例えば、平成26年4月1日の消費税率引上げに際して、本体価格が100円の商品について、消費税率引上げ後の対価を105円のまま据え置く場合などです。」に該当する事になり、「買いたたき」になる筈です。また、上記の翻訳会社が述べたと言う理由が「買いたたき」とならない「合理的な理由」には該当しないでしょう。つまり違法であると判断される事になります。

外税方式を用いる事を申し入れたら、翻訳会社は拒めない?

このマニュアルのページ21には、もっと面白い事が書いてあります。
「本体価格での交渉の拒否」のところですが、特定供給事業者(翻訳者)が消費税を含まない価格を用いる事を申し入れた場合、特定事業者(翻訳会社)はそれを拒めないとあります。これは、すなわち、翻訳者側から外税式を用いる事を申し入れた場合、翻訳会社はそれを拒めないという事になります。
ページ22の「重要」がまた大切なところです。翻訳者が本体価格と消費税額を別々に記載した見積書などを提示した場合、本体価格での価格交渉を希望する意図ありと判断され、消費税を含まない本体価格を用いる申出をしているのと同等に見なされるようです。請求書を本体価格と消費税を別々に書いて出すだけでも申し入れた事になるという事ですね。

取り敢えず、以上。後でまた加筆、修正致します。


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英数字がカウント「ゼロ」な訳がない

最近、某クライアントと話をしていたら、ある翻訳会社は「英数字をカウントしない」(和文英訳、英文和訳)と言う話を聞かされた。まぁ、ビジネスにおける顧客に対する値引き口上としてはありえるだろう。但し、このクライアントの担当者のように翻訳に対する知識がない人だと、既に勘違いを引き起こしている。

仕方がないので、本来の考え方とそのエージェントの想定される考え方を説明しておいた。

時期を同じくして、ある翻訳者さんのSNSの書き込みに「英数字をカウントしない」と言うエージェントからの申し入れがあって断ったと言う話が書いてあった。そんな話を他の翻訳者さんからも過去に何度か聞いた事がある。

翻訳を知り、翻訳のプロである(べき)翻訳会社が、何故「英数字はノーカウント」などと言う翻訳の素人的発想を白々しく翻訳者へ押し付けてくるのか?

翻訳をやっているものなら誰だって分かる。原文にある英数字だろうが記号だろうが、訳文のどこに配置するのかを判断し決定するのは、紛れもなく翻訳を行っているのと同じなのだ(時にはスペルアウトだってある)。機械的に転記している分けではない。ならば、翻訳費用が支払われて然るべきである。

それを「英数字はノーカウント」などと言って支払いを行わないエージェントは、到底翻訳を理解しているとは思えないので、納める翻訳物の真っ当な評価もできないだろう。つまり、翻訳の価値が分からないエージェントである可能性が高い。それは、お付き合いする上で色々と理不尽な問題を引き起こすだろうし、レートに対する考えにも影響してくる。

こんな翻訳会社に出会ったらどうすればいいだろう?

⑴ 原稿に英数字がないものとして翻訳をします。ただ、文章として成立しないので翻訳できません。従って、お断りします。
⑵ 訳文から全て英数字を抜いてお納めします。

と言うような反論を繰り広げるしかないだろう。

翻訳者さんには、こういう案件を安易に受けて欲しくないと思う。翻訳として考え方が間違っているものを請けるという事は、暗に自分達の仕事を冒涜する事に繋がると思う。

前述のクライアントには、値引きの常套句にしているエージェントもあるようだが、翻訳のプロセスから考えればあり得ない事。だから、翻訳を知らない可能性がある。質も心配だし、トラブった時の対応も心配だ…と辛口な説明をしておいた。


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翻訳フォーラム・シンポジウムへ行ってきました

昨日、翻訳フォーラムのシンポジウムに参加してきました。

詳細は、翻訳フォーラム・シンポジウム2014のホームページをご覧下さい。

Part 1「デイファイラーに触って試そう! 開発者と話そう!」

以前から欲しいと思いながらも、その価格から購入に二の足を踏んでいるデイファイラーですが、SIIの開発者を含めた3名の方が実機を見せながら説明をされました。これは具体的な使い方をイメージしながら機能説明を聞けた事と、目の前の実機を触って確認できたので、かなりありがたかったです。PASORAMA+機能を使ったPCとの連携のイメージもできました。

SIIの開発者の方が翻訳者の要望を聞くというのも素晴らしい事だと思いますね。これが製品に反映される事を切に願います。(「てにをは辞書を入れて欲しい」…とか要望が出ていましたね)

今回の説明を聞いていて、購入に二の足を踏んでいる自分に疑問を感じるようになりました。Part 2「辞書とコーパス」の説明や、Part 3「フォーラム式翻訳ワークショップ」の熱いやり取りを聞いていて、嫌が上でも「言葉」を仕事にしている事を意識させられました。いずれ買うつもりなら、投資タイミングを前倒しすれば良いだけです。購入決定です。

語学プロフェッショナルを対象とした DF-X10001の市場売価 64,800円と紹介されていたが、Amazon で実売価格 50,000円くらい。価格.com で調べても5万円程度。辞書単品で購入すれば相当額を投資する事になる事を考えれば、言葉を仕事にしている人間が投資をケチる金額でもないだろうと思うに至った訳です。

Part 2「辞書とコーパス」

このパートは Ustream にて放送され録画が公開されていますので、上記の翻訳フォーラム・シンポジウム2014のリンクから辿って、ご覧下さい。

Part 3「フォーラム式翻訳ワークショップ」

事前に全く資料に目を通せてなかったのですが、それでも「見学」をさせて頂けたのはありがたかったです。原文からその情景や地理や色んなものを読み取り、想像し、検証し、考察し、そして何故その訳に辿り着いたのかなど、深い議論が目の前で展開されているのを聞いているだけでも刺激になりました。

翻訳ど真ん中な話しってなかなか聞く機会が無いので、本当に感謝でした。

 


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JTF翻訳ジャーナル No.270 2014年3月/4月号公開

日本翻訳連盟の「JTF翻訳ジャーナル」3/4月号が公開されました。

今号の私のコーナーは、昨年の翻訳祭の私のセッションでパネリストをして頂きました長尾 龍介さんです。「付加価値としての訳注のススメ」というタイトルで執筆頂きました。

もうひとつ、特筆すべきは遠田和子さんのコーナーです。今回の執筆者は小林紀元さん。私の心の師匠です。と言っても翻訳技術を教えて頂いたことはないのですが、翻訳に対する考え方の多くは師匠から教えて頂きました。私が現職にあるのも、この師匠のお陰です。こんな形で再会できたことに喜びを感じています。

皆さん、是非、お気軽にアクセスしてお読み下さい。

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