翻訳横丁の裏路地

We can do anything we want to do if we stick to it long enough.


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通訳翻訳ジャーナル2016年10月号

イカロス出版の「通訳翻訳ジャーナル2016年10月号」が発売になりました。

今号では「コーディネーターが語り合う 売れっ子になれる人、なれない人」で、翻訳コーディネータインタビューに参加させていただきました。また、「翻訳者の適性チェックリスト」を執筆させていただきました。

翻訳コーディネータインタビューは、とても刺激的な経験でした。コーディネータになって8年以上経ちますが、他社の方達とこういうテーマで話をしたのは初めてです。若い女性の中におじさんひとりという構成で、申し訳ないような感じでしたが、年齢に関係なく、同じ仕事をし同じ悩みを抱える同志という気持ちになりました。

適性チェックリストは、最初、大した手間は掛からないだろうと思っていたのですが、取り掛かってみれば、これが結構大変。翻訳者に求められるものをカテゴライズして、それぞれに重み付けをし、そしてそれぞれのカテゴリー別に設問を作りました。

世間的に少しずれた設問に感じるかもしれませんね。ここまで求められるのか?と感じるかもしれません。でも、これから翻訳を目指す者という縛りで書いたので、この程度で済んでいます。駆け出し翻訳者をターゲットにすると、もっともっと項目を増やさないと追いつかない(笑)

今回は、いろいろと楽しい時間を持たせていただきました。イカロス出版社様に感謝いたします。


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翻訳コーディネーター対談

7月某日、ある出版社の企画で翻訳コーディネーターの方々と仕事に関して情報交換する機会を得ました。翻訳会社の中にいると、なかなか他社の現場の方々とお話しする機会はありませんので、とても興味深いインタビューでした。

この中身については、その業界誌が発売されたら読んでいただくとして、私が興味深かったのは、会社は違えど同じ立場にある方達が同じような経験をして同じような考えを持っていることです。特に記憶に残ったのは以下の二点かもしれません。

  • 翻訳を依頼し続けたい翻訳者、依頼しなくなる翻訳者は、みんなほぼ同じ視点で判断していること
  • 「量」と「質」が天秤に掛けられていて「商用品質」がやはり存在すること

前者の詳細は誌面になると思うので、後者に関して簡単に書くと、顧客の翻訳に対する要求品質(または期待される品質)のレベルは様々で、案件によってはコストや納期が優先されるケースがやはりあるということです。

対談の趣旨が違うので、その部分を掘り下げることはできませんでしたが、個人的にはそこを詳しく聞いてみたいですね。そもそも基準を作ることが困難だと思うものの、最低保証ラインをどこに設定しているのか、発生するアンマッチにどう事前対処しているのか、また、事後対処しているのかなど、運用の仕方を聞いてみたいと思いました。

納期優先案件の場合、モグラたたき的な事後対処より、事前対処が絶対に大切です。限られた時間の中で事後処理に時間を割くくらいなら、事前処理に時間を割いて充分な準備をした方が最終的な翻訳品質は高いものになります。

そもそも、翻訳品質の根幹となる部分を翻訳者の翻訳品質に依存している以上、案件に関係なく事前準備は常に重要なのです。後処理で工数を要するリライトに時間が割けない案件は、質の良い一次翻訳を得ることが必要不可欠となるので、さらに踏み込んだ事前準備が大切となります。その辺り、どんな風に対処しているのか、いろんな翻訳会社の考え方を聞いてみたいですね。


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いまさらだけど、されどSNS

先日、セミナーでお目に掛かった翻訳者さん。前日夜に夜行バスで四国を発ち上京。セミナーを受講してその夜にまた夜行バスで四国にトンボ返り。このやる気とパワーに、こちらも力をいただきました。

セミナー後にその方と少しだけ立ち話をしたのですが、関西にもたくさん翻訳勉強会があって、セミナーをやってる云々とお話したらご存知ない様子。広島にも勉強会があって頻繁にセミナーをしてますよとお話しすると驚いていました。

そして話を聞けば、やはりSNSはやっていないらしい。

三年前に「情報格差」という記事を書きました。SNSを使っているのと使っていないのでは、いろいろな事で差が生まれてくる。まさしく、これだなと思ったわけです。その方には、まずはFacebookでも始めては?とお話ししておきました。

きっと、翻訳に関する情報を求めてインターネットを検索する筈なんです。そうするとSNSに存在する翻訳勉強会に必ず行き当たると思うのですよね。なのに入ってこないのは、きっとSNSにハードルの高さを感じたり、インターネット上のコミュニティに苦手意識みたいなもの持っているのでしょう。

とりあえず、SNSを情報収集ツールとして利用する。煩わしさを感じるコミュニケーションは避けて、まずは情報を読むだけに徹して利用することから始めるといいでしょう。私がTwitterを利用し始めた理由も「情報収集」でした。慣れてきたら、コミュニケーションをとって他の翻訳者さんと横の繋がりを作る。すると、さらに目にする情報の幅と深さが大きくなり、今までとは違った速度と濃さで自らの翻訳を支えてくれるようになるはずです。


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JTFセミナー(村井章子さん)受講報告

8月4日(木)に日本翻訳連盟主催の翻訳セミナーへ参加してきました。登壇されたのは「悪いヤツほど出世する」や「LEAN IN」の翻訳を手掛けられた村井章子さんです。

村井さんがセミナーをされる機会は非常に少ないので、早くから休暇予約し仕事の調整をして万全の体制で受講しました(笑)。事実、村井さんご自身が「今まで3回程しか講演をしたことがない」と仰っていました。今回聴講できて非常にラッキーでした。

講演の内容は、聞きたい話を聞けた!そんな感じで、村井さんのお人柄も手伝って、とても面白く楽しくお話を聞けました。

いつものごとく、私が印象に残ったものを以下に列記しておきます。あくまでも私の解釈であり、村井さんの意図通りでないものを含んでいると思いますので、そのつもりでお読みください。

・翻訳文は、原文を翻訳者が解釈した結果である。故に翻訳者の責任は重大である。

身の引き締まるお言葉です。

・読者の注意力を奪うような訳文にしてはならない。

ストレスなく読めてすんなりと理解ができる、そんな訳文を書かなくてはならないという事ですね。

・原文の解釈を文法に頼ろうとしたときは、概ね解釈を間違っている。

この言葉を聞いたときは「はっ」としました。どうにも原文が理解できずに文法から解釈を試みる場面には、身に覚えがある(笑)。そういう時って、往々にして何かが欠落しているのですよね。深く反省しました。

(8/9日追記) この説明を「文法軽視」と捉える向きもあるようだが、真逆である。翻訳者の常識として「文法は大切である」という前提に立っての発言と私は解釈した。でなければ「はっ!」としようがない。

・辞書は、過去の訳語を集めたもの。自分が相手にしている文章に無条件に合致することを保証するものではない。

「たかが辞書、信じるは馬鹿、引かぬは大馬鹿」を引用されてお話されましたが、まさしくそうですよね。

・基本1500語に形容詞が英語は16%、日本語は4%

つまり英語の形容詞をなんでもかんでも日本語へしてしまえば良いというわけではないということ。日本語として不自然な文章になってしまう。

・電車に乗っていても、中吊り広告や看板などの日本語が気になって飽きないとのこと。

「あれ?」と思う言葉を見つけたら、メモ帳を引っ張りだしてメモをされているそうです。それくらい言葉に敏感であるということが大切なんだと思いました。見習わなくてはいけませんね。

今回のセミナーはDVD化されるのかな?もし、そうなら買っておきたいと思います。


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ワイルドカードの復習

8月21日に予定されている「WildLight中級セミナー」の準備として、7月の三連休からワイルドカードの復習をしています。

今後の中級セミナーは、時間の半分をワイルドカード実習に費やすつもりなので、いろいろなケースを想定してワイルドカードの記述方法を準備しておこうと考えています。

とは言うものの、過去にいろいろとやったはずなのに、最近は日常的に使っていないのですっかり錆び付いてしまっていますねぇ。

結局、私のやっていることは、ワードを開いて Trial & Error を繰り返してちゃんと動作する記述を探しているだけのこと。従って、基本的なワイルドカードを覚えたら、あとは実地訓練が一番身に付くのです。

過去に正規表現やワイルドカードのセミナーは何度となく開催されていますが、それらのセミナーを受講しても使えるようにならないのは、受講後に自分で実際に使ってみないからだと思うのですよね。やりたいことの目的をハッキリさせて、知っている道具をどう組み合わせて実現するか。それは場数を踏まないとそういう知識もスキルも育たないと思うので、今回のセミナーは実技満載で進めようと考えています。

中級セミナーは、まだお席に余裕があるようです。受講をお考えの方はお早めにお申し込みを。(^^)